■大人の裏マ■

□TELEPATHY or SYMPATHY 2
6ページ/6ページ

「ユーリ ユーリ 起きろ。」
「ん? うわ」
眼が覚めると 眞王のアップが目に飛び込んできた。
こうやって 正面から間近で見ると ヴォルフラムに似ているけど違うな。
「ん?どうした?」
「いいな 青い瞳。」
「黒い瞳もすごくきれいだぞ。大賢者や今の村田も黒いけど、ユーリのはまた違うんだな。黒いけど 深みがある。」
「そう?」
また キスをしてきた そして唇を重ねたまま
『ユーリ おはよう もう朝だぞ。』

『そろそろ ウルリーケたちが起きて この部屋に来るぞ。』
来るぞって うわ
おれ、託宣の間でまだ マッパ。
「そういえば ヴォルフラムは?」
「お前の朝飯を調達しに行った。」

慌てて床に散らばっていた服を着る。
眞王が 床の ラグやクッションを 禁忌の箱に放り込んでいる。


ガチャリ
「おはようございます 眞王陛下。」
「おはよう」
「おはようウルリーケ。」
「あら、ユーリ陛下? いつこちらに。」
「えっと 昨夜から。」
「まあ」
手を組んで 託宣の間を見渡している。
「眞王陛下…何だかこの部屋 いつもと違いますね。」
眞王がおれを見つめたままウルリーケに答える。
「爽やかな魔力が満ちているだろう?」
「ええ。そうですね。凄く清々しい まるで 朝の森の中のようです。」
?なんのことだろう。

「ユーリたちの魔力が 今 この部屋に満ちているのだ。」
「そうですわ この感じは ユーリ陛下のよう。清らかで優しい気が満ちています。この部屋にこんな魔力が満たされていたらますます眞魔国の平穏を保つことができるでしょう。」
この部屋ってやっぱりパワーあるんだ。そのパワーもとをおれが眞王にああやって(恥)引き出されて満たしたってことなのか。
「ユーリ陛下 ありがとうございます。」
「? うん よくわからないけど。眞魔国の平穏は維持したいね。」
「ええ」





…結局 眞魔国で仕事とかをさせれられた俺は、一週間してやっと地球に元いた時の風呂場に戻った。





予備校の食堂で課題と戦っていたら水を入れたコップの表面が揺らいだ。
『ユーリ。寂しいよ。早く帰ってきて。』
いや、さっき戻ってきたばっかりなんだって。
俺もなんか金髪が恋しくて返す。
『俺も、いつもそばにいたいとは思っているんだよ』
『ありがとう、愛しているよ』

愛しい眞魔国の為に、こっちでもがんばろうと
夏休みの最初の月曜日に気合を入れて、また課題に向き合った。
次の章へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ