■大人の裏マ■

□サラサラ3羽根付き2
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カッコー カッコー
夏の山はカッコーがうるさい。それは中学の時の野球部の合宿で知った。
ミーン
蝉まで!あ、地球のやつとは違う姿かも。
ほんとうるさい って
「うわ 」
飛び起きた。
「ヴォルフラム おい ヴォルフラム。」
展望台の 端っこに 木でできたテーブルセットがあって(おおかた手弁当を広げて食べるためだろう。そういうとこが地球と同じ?)その硬いテーブルに ヴォルフラムと抱きって寝ていた。いつの間にか下半身はちゃんとパンツもズボンも履いて、
上半身はヴォルフラムの軍服を素肌の上にかけられていた。ヴォルフラムはそれを脱いでいるからシャツだけだ。
よかった、まだ夜明け前だ。この季節だから明るくても時間的にはまだ大分早い。
でも今日は朝からやることがいっぱいだ。サラのこともあるし。
「おい 起きろ。ほら俺の背中に羽つけて。」
コッヒーの羽根自分ではつけられない。いや つなげるのは自分だけど背中にあてがうのはまだ自分でできない。
昨夜恥ずかしながら ヴォルフラムとイチャこいていた 所の反対の方に放り出されていた コッヒーの羽根を拾ってきた。
「俺が飛ばないと歩いて降りることになるぞ。今日も忙しいんだから早く起きてくれ。」
「ん? わかったユーリ。」
そうして 再び羽根を付けて、早朝の血盟城の俺の部屋のテラスまで飛んで帰った。

ーーーーーーーーーー
「サラ おはよう 朝ごはん出来たから行こう。」
血盟城の一番広くて格式の高い客間で泊まっていたサラレギー陛下を起こしに行く。
「おはようユーリ。魔王陛下のモーニングコールで起きられるなんて、最高の朝だよ。
昨夜は、羽根のついた素敵な魔王陛下の姿も見られることができたし。
って おや、今日は羽根はついていないのかい?」
「ああ、あれは骨飛族から借りただけだ。それよりサラに 眞魔国のことをもっと知ってもらいたいから ツアーにご招待するよ。」
結局ヨザックの添乗員のもと俺もサラの眞魔国巡りにつきあうことにした。考えたら俺も眞魔国の事を端から端まで知ってるわけじゃないもんな。
恥ずかしながらまだ十貴族の城全部制覇してないし。
それでも、サラに不覚にもキスをされたことを覚えている俺はその事実はまだヴォルフラムには言わずに同行をお願いした。
「一緒に行くに決まってるだろう。ユーリは尻軽でへなちょこだからな。」
うう 返す言葉は本当はございませんが一応
「尻軽じゃないし!へなちょこ言うな。」
いつもの答えを使う。

馬車や馬で編成された団体の「眞魔国ツアー ご一行」が出発した。
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