消えないで

□きゃんでぃーぴんく
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『この船に乗る事になりました。マナミです。何人かはシャボンディ諸島でお会いしたかと…海軍では少将してました。多少はお力になれると思います。これからよろしくお願い致します』

あれが噂の…、船長が惚れるくらいだぞ……、これでようやく船に安泰が訪れる……
様々なことが聞こえてくるがいまいち理解し難く、ローの方を見るが普段通りの顔をしていたため分からなかった。

「…俺の女だ。手ェ出したらばらすだけで済むと思うなよ…どこかで見かけたら即俺に報告しろ。海の藻屑にしてやる」
「「「は、はい!!」」」


船長いつにも増して怖ェよ、地味に覇気出てんだよ
口に出せるような者はおらずただただ船長の言葉に了承の意を唱えることしか出来なかった。
そんな中一人だけ何が起こっているのか分かっておらず女の隣に座っている元凶に向い

『なんだか皆顔色が悪いわ。ロー、看てあげた方がいいんじゃない?』
「(((そうじゃねェよ!!!!!原因そいつだよ!!!!!!!)))」
「ククッ…あぁそうだな、後で一人一人看るか……」
「あ!俺まだ掃除が残ってるんだったーははは、俺はこれで失礼します」
「お、俺もまだ仕事が残ってるんで失礼します」

俺も、と続く人が続出し結局その場に残ったのはペンギン、シャチ、べポといういつものメンバーになってしまった。
その光景を不思議そうに見ながらもこちらに向き直り

『改めて、皆よろしくね』
「あぁよろしく」
「よろしくな!」
「うん!よろしくね」
『そうだ!シャボンディでは驚かせてごめんなさいねぇ。捕まえる気なんてさらさらなかったんだけど……べポにも失礼なこと言っちゃって申し訳ないわ』
「いや、気にするな。仕事だったんだろう?」
「そうだぞーまぁ、ちょっとビビったけど。ちょっとな!ほんのちょっとだけだぞ!!」
「シャチずっとビビってたもんね!」
「うっせェ!」
「マナミも気にしなくていいよ」
『ありがとう。これだけは言いたかったのよすっきりしたわー』

ご機嫌な私をコーヒーを飲みながら頭を撫でるローをこの世の終わりかのような顔で見ている3人。そんな3人を不思議そうに見ている女が1人。そんな女を愛おしそうに壊れ物を扱うかのように頭を撫で続けている男が1人。
こんな状況を見てしまった船員は倒れてしまったとかなんとか。
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