SHORT STORY
□GOLD(Episode:SAKAZUKI)
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『サカズキ様、お茶が入りました』
「…すまんの」
入れたお茶を受け取りながも視線は机の上の書類から離されることは無い。
自分も仕事に戻ろうとする。
「今夜空いとるか?」
『え?』
「…久しぶりに飯でも、と思ったんじゃが」
『…っはい!ぜひ!!どこに行きます?』
踵を返してサカズキの机へと嬉嬉として戻る。
私の態度がお気に召したのかふっ、と長い付き合いの人にしか分からないような…少し優しげな表情をしていた。
たまに見せる私を内側にいれてくれた…そんな顔をされると動悸が治まらない……
「おどれの行きたいところ考えちょけ」
『え、でも…』
「わしがそれでいい言っちょるじゃろ」
『ふふふっありがとうございます』
どこにしようかなぁなんて考えていると
─プルプルプル─
元帥へと直接繋がる電伝虫が鳴った─