消さないで
□しろ
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自分の持ち場につき死刑執行時間を待つ。いや、白ひげ海賊団を迎え撃つため…のほうがしっくりくる。
私の持ち場は部下を叱責する場所でも自らが何かを準備する場所でもないため何もすることがないのだ。
(早く来てくれなきゃ暇だわ…つまらないつまらない……もっと私を楽しませてよ)
処刑まで後3時間
(そろそろ“火拳”がこちらへ来る頃でしょうね3大将まで揃っちゃって)
辺りを見回し準備がちゃくちゃくと進んでいるのをぼーっと眺めているとポートガス・D・エースが処刑場で着いた。
「お前の父親の名前を言ってみろ。」
「俺の父親は白ひげだ……」
「違う!お前の父親は“ゴールド・ロジャー”だ!!」
エースがロージャーの息子という事でざわつく海兵たち…いや一般市民含め世界中が驚愕したことであろう。「捕まってせいせいした」「処刑されて安心」「ロジャーの時代が終わる」そういった声が大半だろう。
「今日ここで悪魔の血を引く者を処刑することに意味がある!!!たとえ白ひげ海賊団と全面戦争になったとしても!!!!!」
「「「おぉーーー!!」」」
(くだらないくだらないくだらないくだらない……全く持ってくだらないわ…海賊王ゴールド・ロジャーの血を引く者を殺すことに意味がある?笑わせてくれるじゃない……そんなことして何の意味になるの…)
「き、来たぞーーっっ!!」
「全員砲撃準備!!!」
(…白ひげと隊長たちはどこ?)
ブクブクブク
ブクブクブクブク…
(ん?…ふふっ潜水してくるなんて…やるじゃない………ようやくお出ましのようね)
白ひげ海賊団の登場を知らされた多くの海兵は唖然としているがここに1人ほくそ笑む海兵の姿が……。面に隠れて周りにはバレていないのだが。