SHORT STORY

□GOLD(Episode:SABO)
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コアラが部屋を出て行ったあと少しでも書類を終わらせるために作業を開始する。

「…お前に何かあったら……」
『ん?…どうしたの、サボくん……』
「柚に何かあったら…俺が、俺がお前を護るから……これからもずっとお前のことは俺が必ず護る」
『サボくん……』

席から立ち私の後ろへとまわる。そのまま抱きしめられ

「だから、俺のそばから…離れるなよ」

まわされた手に自分のを重ねながら

『うん…私もサボくんのこと護るからね……貴方の足でまといにだけはなりたくない』
「足でまといなんかじゃないさ。俺はいつもお前に助けられてる」
『…ほんと?私全然戦えないし、すぐどじるし…書類仕事くらいしかできてないのに』
「いっつも訓練続けてるだろ?それに諜報員としての仕事の時は毎回確実な証拠を持ってきてくれる。お前の情報は信憑性が高いって評判だぞ。書類だって俺だけじゃあの数はこなせないから助かってる」

涙を見せたくなくて俯く。
そんな私の心も分かっているのだろう。後ろから抱きしめていたサボが私を向き合わせ前からきつく抱きしめる。
頭を優しくなでながら私の頭を肩口に押し付ける。
泣いていい…そう言われているようだった。
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