[ブ]お兄さんに恋した妹さん
□20
1ページ/1ページ
最近、体に気怠さと熱っぽさを感じ始めています。
日本に来て疲れというものが出てきてしまったのか、もしくは季節の変わり目の所為なのか…。だるい…重い…めんどくさい…。
寝室を出て、リビングのソファーに座って煙草に手を伸ばすのだが、今日は吸う気にもなれない…体がだるい。
そのままソファーに寝転がる。
「起きたのに、また寝るんですか?」
『ん。』
「寝る体力があるのなら、働いたらどうです?」
『ん…。』
「…名前さん?」
リビングに戻って来た昴さんはあたしの姿を見るなり嫌味を言ってくるもいつもは、なんだかんだとあたしも言い返すのだが言い返す気力もない。あたしの異変に気付いた昴さんはあたしの顔を伺う。
「今日は元気ないですね?」
『ん…(しゃべる元気もないのか…)』
「ちょっと失礼します」
そういって、あたしのおでこに手を当てて熱を測る。
「熱ありますね…。だるいですか?」
『ん…でも、寝てたら回復するだろうからそっとしといて』
「はい。なにかあったらすぐに言ってください」
『うん…』
「………。」
心配そうに見つめる昴さんは名残惜しそうにそのままリビングを後にした。
瞳を閉じて、やはり季節の変わり目で風邪でも引いてしまったのか…変わり目の風邪は結構つらいと聞く。
なんて考えていると急に吐き気に襲われ、起き上がりトイレに直行した。
「大丈夫ですか?!」
『うっ……』
あたしの嗚咽に駆け付けた昴さんが優しく背中をさすってくれる…あんまり見ないでほしんだけどな…なんて思っている状態でもない気持ち悪さが体を支配する。何も食べてないから出るわけない…つらい。生理的に涙も出てくる
「病院行きますか?」
『いい……大丈夫』
でも…。なんていう昴さんにあたしは頑なに断る。
病は気からって言うじゃないか……気をしっかり持て。
これはただの風邪だ。
20
To Be Continued...