[ブ]お兄さんに恋した妹さん

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「もう、抵抗しないならこの手錠外してもいいよ?」
『…………』


力尽きて虚ろな目で頷けば、カチャと音を立ててあたしの腕から手錠が外された。もう抵抗する気力もない…。
そして、男はあたしのバッグから携帯を取り出し電源を入れる。すると、たくさん不在着信に驚いていた。



「はははっ。たくさん君を心配している人がいるようだね…沖矢昴、世良真純、赤井秀一…へぇ〜」
『!?……赤井…秀一…』



朦朧とする中で男の口から聞こえた”赤井秀一”の名前…。番号は登録していたが決して連絡するコトはなかった彼の不在着信にとてつもない嬉しさを感じた。
ベッドから起き上がり床に足を着けた途端に眩暈と腹痛に崩れ落ちる



『ッ………』
「おっと、赤井秀一って男はキミの彼氏か?今から、電話をかけてキミを犯している声を聞かせたら彼はどういう反応するか…――この場所も分からないから怒り狂う彼の反応が楽しみだよ!はははッ」
『ダメっ……ッ…お願い』
「ああ〜、キミのその表情がオレをまた欲情させる――」



あたしは這いつくばりながらも近づく男から逃げようとするが、その場であっけなく押し倒される。そして、携帯を耳に当て秀兄に電話をかけ始めた。

――お願い…出ないで!!!

彼の欲で汚れた下半身に指を挿入すると、違和感を感じた彼は指を抜いてあたしの頬に擦り付けるように触れた。


血の匂いが鼻を刺激する。



「キミをいじめすぎたようだね」
『!?………』

そして、電話がつながり彼は話しかけた

「赤井秀一さんですか?」
≪誰だ、お前≫
「あなたの大事な人を保護している者です」



すると彼は携帯をスピーカーに設定すると、愛おしくて堪らない低い秀兄の声が響いた。



『しゅう…にぃ……っ』
「へぇ〜あなた、この女のお兄さんですか〜」
≪そうだ≫
「あぁ彼氏に聞かせたかったのに…まあ、お兄さんでもいいか」
≪………≫
「いまから、妹さんを犯しますので存分に楽しんでくださいよ。居場所を探し回るのもよし、聴きながら自分のを弄るのもよしです。」
≪フン…、その必要はない≫




鼻で笑う秀兄にあたしは胸が締め付けられる、
必要ない…探す必要も…―――
こんなあたしは…もう必要ないってコト…


視界が涙で揺らいだ…


嫌われてるんだ…こんなあたしなんかとっくに…



≪―――≫
「切れた…。キミの兄さんはキミのコト大事に想っていないようだね…可哀想に泣かないで…今からまた、俺がたくさん愛してあげるからね――」
『――――』



嫌われてしまったショックから放心状態になってしまったあたしは、犯される恐怖より兄に嫌われたコトが勝ってしまい涙が流れる。



このまま死んでもいいかな――
こうなってしまったのもすべて…すべて自分の所為だ。



”死”と言う言葉が脳裏に浮かび、どうにでもなってしまえとあたしは瞳を閉じた――






「言い忘れていたが"必要ない"とは、俺が探し回る必要もココでお前が名前を犯す必要もないってコトだ。」






「!?…―――ぐはッ」
『!?――――』



一瞬にしてあたしに覆いかぶさったはずの男は後ろから聞こえた声の主に蹴り飛ばされて悶えていた。

放心状態から解放されたあたしの視界は、その彼を捕らえた






『…秀……お兄ちゃん――』














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To Be Continued...


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