[ブ]Promise

□04
1ページ/1ページ


04:


「わたし、中森青子っ!よろしくね」

『旧姓名前です。こちらこそよろしくお願いします!」

黒羽快斗と幼馴染の中森青子、
名前の席に来るなり元気よく挨拶をした。
それに、名前も応える

「青子って呼んでね!青子も名前ちゃんって呼ぶから!」

その笑顔は彼女の性格もわかってしまうほどの明るさだった。

『わかりました!青子ちゃん。』

2人のやり取りをみていた快斗も釣られて微笑んだ。

「よかったな〜青子!」

「なに?その憎たらしい言い方は!」

青子の顔がさっきの明るい表情ではなく、怖い表情で快斗を睨む。

「いや〜別に〜」

「この〜〜〜〜っ」

青子は快斗の頬を引っ張ると彼は悲鳴を上げた。

「いててっやめろよ〜!!!」

「バ快斗!!!」

これで2度目のじゃれ合いを目の当たりにした名前も呆れながらも見つめてた。

『お二人は本当に仲がいいんですね!』

「「!!??……」」

その言葉にいったん行動を止める。

『あなた達をみてると、中学の時のお友達を思い出すわ』

「そうなんだ!今度会ってみたいな!」

青子はそう応えた。

『ぜひ!ご一緒しましょう!』

「てかさ〜、オメーのそのしゃべり口調やめねぇか?」

話を割るように快斗は名前のしゃべり口調を指摘した。

『これですか?……ん〜』

「そうだよ!そんな敬語でしゃべられてると、”お偉い人”としゃべってる様で気がひいちゃうっていうか……あんまり…」

『!?………』

青子のその言葉に名前は目を見開いた。


「旧姓さんと話してるとなんか、畏まっちゃう感じで話しずらいかも」
「わかる!目上の人と話してるみたいで…ちょっと友達って感じじゃないよね〜」


小学からずっと敬語で話してきた自分にとってはこれがステータスなもので、敬語が身についてしまっている名前にとっては苦渋の選択だった。
この口調の所為で友達になりかけていた友達も離れていく一方で、正直、名前には友達という友達は、【鈴木園子、毛利蘭、工藤新一】ぐらいしかいないのだ。

『…………(やっぱりこの人たちも…)』

「まあ、難しいなら無理にとは言わないぜ?」

『え?』

と、私の沈黙を破った快斗はニヤリと不敵な笑みを浮かべた。

「その代わり敬語を使ったら、罰ゲームってことで!」

「いいね!それ、面白そう!」

青子も賛成した。
今、無理に変えなくて良いといいましたよね?と思い、名前の顔が少し引き攣った。

『それ!あの、あなた達だけにしか得がないような気がしま、する、ね「「はい!一回目!!」」……!?』

2人に指摘されて名前は、使わない様にと心がけていたのだが文節がおかしなことになって口元を抑えた。

「あははは!面白い!名前、いじり甲斐がある」

「ほんと!名前ちゃん、面白い!”ね”って!あははは」

2人の笑い声が響き教室中の生徒が3人に注目するとみるみる名前の顔が赤くなり

『二人とも、笑いすぎっ!!!「「!!??―――」」』

名前は勢いでしゃべったせいか、敬語口調がとれたのだ。
それに2人は目を輝かせた

「しゃべった!!」

「名前がしゃべった!!!」

「ちょっと、快斗!”クララが立った!”みたいな言い方やめてよ!あはは」

嬉しそうに話す、二人に名前も釣られて笑ってしまう。

『もう!あたしを茶化さないでくれる?ふふ」

名前の中にある重りか何かが外されて軽くなったような気がした。

『――-(敬語口調でしゃべらないでいられるのは”あの3人”ぐらいなのに。この人たちなら、仲良くなれるのかもしれないな)』



04:友達



『本当に二人とも仲がいいだけなの?』

「「ただの幼馴染です!!」」

『はい!一回目。罰ゲームね!ふふ』

名前は不敵な笑みを浮かべて二人に微笑んだ。

「急に名前のキャラが変わった気が…(汗)」

「ほんと……(汗)」










To Be Continued...


[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ