[ブ]Promise

□06
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06:


「あああ!!!名前ーーーーーーっ!!!」



いつもの3人で帰っている中、知り合いである”あの3人”が前から歩いてくるのに気づき、バレない様にと慎重に歩いて横を無事通りすぎる。
随分離れた所で振り返り、気づいてないことに安堵していると、後ろから自分の名前を叫ぶ声が安堵していた名前の顔を引き攣らせた。

『ひっ……(ウソ、気づいた…ここじゃまずいでしょ)(汗)』

「名前ちゃんの知り合い?」

青子と快斗が不思議そうに名前を見やる。

『え?……あ、あの…そn』

応えようか、応えないかで迷っているとその子は快斗と青子の間を割って入ってきた。

「やっぱり!名前じゃないの!!蘭!新一くん名前だった!」

『あはは……(汗)』

手をあげ蘭と新一に知らせるその女性こそ、鈴木財閥の令嬢”鈴木園子”だった。
財閥同士で交流のある園子は名前の正体を知っているし、毛利蘭と工藤新一もなにかと仲が良かったために教えざる得なかった。
唯一、この3人は名前の正体を知っているわけで、ここで2人に知られてはまずい。

「随分と仲良く歩いてるものだから気づかなかったわ〜。初めまして!私、鈴木園子!よろしく」

人見知りがない園子は2人に話しかける。
この時ばかりは園子のコミュニケーション能力を恨んだ。

「鈴木…?あ!鈴木財閥の令嬢さんね!」

何かと有名な鈴木財閥である。青子も知っていた。

「知ってるのね、ありがとう!」

「お綺麗ですね!財閥の令嬢さんに会えるなんて思ってもみなかった!」

なぜかキラキラ目を輝かせながる青子に快斗は”へぇ〜”という目で見やる。

園子はそう言って名前の肩に腕を回すと
名前は嫌な予感を察知した。

「会ってるじゃないのよ!ここに、私よりもっときれいな財閥のr『ああ!そういえば、園子、予約してた店に行くって言ってたじゃない!いっけない…あら!もうこんな時間だわ!2人ともごめんなさい!!園子達と用事があるの忘れてました!』…ちょっ名前!?」

名前は急な用事を思い出し、園子の話に割って入ると下手な演技をして深々と頭を下げると、園子の腕を引っ張って蘭と新一の方へ走っていった。

2人は園子と名前が走っていく後姿を見送る、そのとき蘭と新一とも目が合い、遠くでお互い顔もハッキリしないがお辞儀をした。

「行っちゃった…財閥のなんだったんだろう??…あ、向こうにいるあの人たちってこの前名前ちゃんが言ってた友達かな?」

「さぁ〜興味ねぇな。」

名前たちが蘭たちの元にたどり着き、仲睦まじく反対方向に歩いていく姿を快斗はあまりよく思わなかった。

「ちっ……帰るぞ、青子。」

「あ、うん」

彼の中になにかモヤモヤしたものが胸を締め付けた。



06:同級生は突然に



「快斗、名前ちゃんのこと好きでしょ」

「なっ!?急に何言ってんだよオメー///」

「ふっ、何年幼馴染してると思ってるのよ!青子には何でもお見通しよ」

「…………ちっ、厄介な幼馴染だな」

「応援してあげるから。」

「いらねぇよ」

「またまた〜(ニヤニヤ)」

「うるせぇ!」


バレてないだろうかと振り返るといつもの2人が見え、話の内容は聞こえはしないが仲良く言い合っているのは何となくわかってしまう。


『……………』


そして名前は正面を向いた。








To Be Continued...


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