無印

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「おやめくださいっ、バーン様っ」




私は今、バーン様に両腕を掴まれて
両足の間にはバーン様の足があり
身動きがとれない




「ガゼルやグランにも
いろいろシてやってんだろ?
俺とも楽しもーぜ紅」

「違いますっ」

「とぼけんなよ、知ってんだぜ?
とくにグランの奴にはいつも
可愛がられてるみてーじゃねぇか」




バーン様は妖艶に笑い私に顔を近づけた
金色の瞳が私を捕らえて離さない





「離して…ください」

「へぇー、そんな顔されると
ますますいじめたくなるな
グランの気持ち、わからなくもないぜ」

「お願いです、おやめくださいっ」

「他の男の相手すっとグランに
お仕置きでもされんのか?
だからこんなに、怯えてんだろ」





私の顎をグイッと掴むバーン様
完全に身動きを封じられた




「当たりみてーだな
ま、グランのやつがお前とヤる口実を
作ってやるつもりはねーからな
今日はこれだけで勘弁してやるよ」




そう言いバーン様は私にキスをした
逃れる術のない私はただされるがまま
激しいキスを受け入れるしかなかった




目から涙が零れた
バーン様は唇を離し
その涙を舌で舐めとった





「なぁ、紅
グランなんてやめて俺にしねーか??
あいつより、可愛がってやるぜ?」

「お断り、します…」

「ふん、まぁ、今はそれで良いさ
そのうちあいつに飽きたら
いつでも俺のとこに来いよな」





バーン様はそう言って去っていった
私だって、好きでグラン様の側に
いるわけじゃない





だからといって、ガゼル様やバーン様の
方がいいなんて思ったりもしない






私は彼らに飼われている
グラン様がご主人様で、
バーン様とガゼル様がたまに
私にちょっかいを出すから
グラン様が嫉妬する






首輪もリードも付けられてるわけじゃ
ないのに、私は彼らから逃げられない









いや、逃げないのかもしれない










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