GO
□世界は繋がっている
1ページ/3ページ
「誰だよ、お前」
冷たい目をしていた
切れ長の鋭い目が私を睨んだ
私を知らない京介は
私の知らない京介だった
「ごめんね、紅ちゃん」
「いえ、優一さんが謝ることじゃ
ありませんから」
未来から来たなんとかって人達に
過去を変えられてしまい
京介はサッカーをしていない京介に
なってしまった
私のことを知らない京介
私のことを好きじゃない京介
あの冷たい目を私は知らない
「もうすぐ元どおりになるさ
京介と、最後のサッカーを楽しんでくるよ」
「最後じゃ、ありません」
「?」
「優一さんと京介が一緒にサッカーをするのは
これが最後なんかじゃありません
きっと、絶対、必ず、またできます」
「…、ありがとう 紅ちゃん」
キラキラの光に包まれて消えていった優一さんは
笑っていて、私も嬉しかった
.