レジェンド

□S...Friend...
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「本当はセフレなんていらねんだよ」



言ってしまった
もう、後には引けない
言うしかない



「セフレなんてのは口実だ
俺はお前が好きだから…だから
日本に帰ってきたら真っ先にお前に
会いたくなる」



隠してた気持ちが抑えきれなくなる
背中を向けてるから紅の
反応はわからない
それがますます俺の口を動かした




「お前は、何かに縛られるの嫌うから
きっと遠距離とか無理だろ
だから、セフレみたいな関係だったら
お前は俺のいない間 自由で
帰ってきたときだけ紅のこと
独占できればそれでいいって思った
ここまで言ったら言うしかねーよな」




くるりと体勢を変え紅の
方を向いた




「俺はお前が好きだ
でも、自由が好きなお前を縛ることは
できねぇと思って
こんなテキトーな関係のままだった
なんつーか、言わねーつもりだったんだけどなぁ」

「好きな人に、独占されるのが嫌な女
なんていないよ」

「は?」

「私、明王になら独占されても
束縛されてもいいって、思ってる」

「本気か?」

「伝わらない?私の気持ち
私も明王のこと好きなんだよ??
そうじゃなかったら、他に恋人作ってる
いつか明王が、セフレとしてじゃなく
恋人として扱ってくれるんじゃないかって期待してたの、ずっと…ずっと」




セフレなんてのはただの口実だった
俺たちは最初からそんなのいらなかった
ずっとお互いしか求めてなかった
それを気づかないでいた





「イタリア、行ってもいい?」

「当たり前だ」

「私が明王のこと束縛しちゃうかも」

「望むところだ」




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