レジェンド
□そして母になる
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産婦人科での診断を終え
病院を後にする
「紅…」
結果は、陽性
私のお腹にはヒロトと私の赤ちゃんがいる
「おめでとうって、言っていいのか
わからないけど
新しい命が宿ったことを祝福するわ」
「ありがとう、夏未
なんか本当に妊娠してるんだって
わかったら決心ついた
この子は、私に頼って生きてるんだよね
私が赤ちゃんのこと守ってあげないと」
「さっきまで不安で泣きそうだった
紅とは思えない逞しさね」
「ふふ、本当だね
だからね夏未、おめでとうって
言ってほしい
大好きな夏未に最初に言ってほしいの」
「もちろんよ
紅、妊娠おめでとう」
「ありがとう」
夏未の言う通りだ
さっきまでうじうじ、めそめそしてた
私はどこへ行ったんだろう
悩みも、迷いもない
お母さんになるって、こんなに人を
強くするんだって思った
「私、ヒロトに言うね
それで2人で考えようと思う」
「紅、きいて
彼はあなたが思ってる以上に
あなたのこと大切に思ってくれてるわ
だからあまり、自分が彼の負担に
なってるだとか考えないで」
「うん、ありがとう夏未
なんか私、夏未にお礼言ってばっかり」
本当に夏未には感謝してるの
中学の時あなたに会ってなかったら
きっと今の私はいないと思うの
だからあなたには何度 ありがとうを
伝えても、足りないの
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