番外編

□もしも
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今日は日曜日。お昼時のピークも終わり、縁側で休憩していた時だった。



私の膝の上では三の口さんが私の用意したお茶請けを美味しそうに食べている。




こんな平和な時間は久しぶりかもしれない…。



のほほんと茶をしばいていると、背中に急に悪寒が走った。



「よぉ高嶺ちゃん、息災かい?」



『鯉伴さん…おかえりなさい。三日間もどこほっつき歩いてたんですか?』



私の両肩を後ろから掴んで顔を寄せるこの人は奴良 鯉伴さん。リクオくんのお父様であり、若菜様の旦那さん。



「ちょいと、キレイどころのいる店にな」



『…若菜様に嫌われますよ』



「若菜はそんなことでオレを嫌ったりしないさ」



どこからくるんだその自信…。



「おう三の口!ずいぶんいい所に居座ってるじゃねえの。オレの席はないのかな?」



『あるわけないじゃないですか…』



「おう鯉伴、帰ってたのか」



「おー親父」



そこへぬらりひょんさんが通りかかった。なんだか嫌な予感しかしないのは私だけだろうか…。



「なぁに高嶺ちゃんにベタベタしとるんじゃ、この節操無しめ」



「親父に言われたかねぇなあ」



なんか若干いがみ合いが始まったような気がするんですが…私を挟んだまま喧嘩するのはやめて頂きたい。



『喧嘩なら他所で…』



「なんじゃ、三の口まで高嶺ちゃんの膝に居座って!」



「なんだよ羨ましいのか?親父」



ニヤリと鯉伴さんがぬらりひょんさんを挑発している。先ほどまでの平和はどこへやら、どうやら嵐の前の静けさだったようだ…。



「わしゃリクオの嫁に悪い虫がつかんように守っておるだけじゃ」



「悪い虫ってぇのは、オレのことかい?」




よ、嫁!?なんか話し飛び過ぎてませんか!?



…それに、空気がピリピリしてきたような…妖気がびしばしぶつかり合って、火花が散っているように見える。






一雨きそうだ…。









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