番外編

□海
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リクオくんに断りを入れて、私はカナちゃんと氷麗ちゃんと(護衛)水着を選びに来ていた。



『氷麗ちゃんも一緒に海に行けるの?』



「残念だけど、そんな暑い場所へ行ったら溶けちゃうわ…」



最近元気のない氷麗ちゃん、やはり雪女だけあって夏場は苦手らしかった。以前、畏をコントロールすれば温泉にも入れると聞いたが、やはり熱い事に変わりはないらしい…。今日は護衛として同行してくれたようだった。



「高嶺ちゃん!こんなのどう!?」



カナちゃんはビキニタイプでフリルが胸元に沢山ついたピンクの水着を手に取って自身にあてている。



『とっても似合ってる!かわいいよ』



そう言うとカナちゃんは恥ずかしそうに笑ってそれに決めた。



わたしはというと…シンプルな物を適当に、だった。



「高嶺ちゃんはそれにするの?」



私が手にとったのは一見キャミソールとショートパンツに見えるシンプルな水着だった。



「…地味すぎるわ!!」



『えっ』



「こんな地味な水着を若の前にさらす気!?」



…なんと氷麗ちゃんより大バッシングをうけてしまった。もとより、上に薄手のパーカーを羽織って脱ぐつもりがないため、中は適当でいいかな…と思っていたのだが…



「私がもっといいのを選ぶわ!!」



「じゃあ私も!!」



何故かカナちゃんが参戦し、私の水着選びに白熱した二人がいた。



『あ、あの!カナちゃん、氷麗ちゃん!普通でいいから、普通でっ!』



人の話も聞かずにどんどん私に水着をあてていく二人。可愛過ぎるものから際どいものまでetc……。



「高嶺ちゃんにはこれがいい!」



カナちゃんが持ってきてくれたのはビキニタイプだが腰に布を巻くパレオだった。涼しげな薄緑色に花柄で少々大人っぽい。


「私はこっちが似合うと思うわ!」



氷麗ちゃんが選んでくれたのは中はビキニだけどフェミニンな白のシフォンワンピースとショートパンツがついていて、そのまま遊べるタイプの水着だった。



「「さぁ、どっち!?」」




どちらも私にはハードルが高過ぎやしないだろうか…



『どっちも可愛いけど、私にはちょっと可愛い過ぎるかな…』



顔が浮いちゃうって言って苦笑いすると、二人はじゃあジャンケンで決めましょうということになった。



あの、私の意見は…?




結局ジャンケンは氷麗ちゃんが勝利した。私は氷麗ちゃんが選んでくれたものと大きめの薄手パーカーを購入したのだった…。








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