黒バス短編
□きっと僕たちの話をしている
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黒「みなさんどうも」
赤「楽しそうに話をしていたようだね」
黄「あ、いや〜……そう見えたっスか?」
赤「大方、僕たちの会話を勝手に想像していたんじゃないか?」
黄「う……するどい……」
黒「やはり思った通りでしたか」
黄「バレバレだったんスね。オレらのやってたこと……」
緑「黒子たちの観察眼はあなどれないということか」
黄「まさかオレたちが見られている側だったなんて……さすがあの二人っスねー」
青「てか、大当たりだな真白」
『私達が見ている事に二人が気付かないわけないじゃない』
紫「だよねー」
そしてプールはお開きとなり、私達は更衣室へぞろぞろと向かっていると、赤司君に呼び止められた。
赤「高嶺」
『…?どうかしたの赤司君』
赤「僕とテツヤが何を話していたか、気になるかい?」
『…?バスケの話でしょう?』
赤「お前たちの遊びが始まった頃には違う話題があったんだ」
……?赤司君の言いたい事がいまいちよく分からないでいると、赤司君が私の着ていたパーカーを指差した。
私の着ているパーカーは大きくて、膝上10cmの長いパーカーだから下に着ている水着もすっぽり覆ってしまっている。
赤「高嶺の水着は何色か、話していたんだ」
『え』
私はプールサイドにはいたけどプールには入っていないため、誰も私の水着を見ていない。てか、赤司君も黒子君も一体何を話してるんだ。
赤「ちなみにテツヤは黒、僕は白と予想した」
『えっと……』
赤「答えを教えてもらうよ」
言うが早いか、赤司君は私のパーカーのチャックを下まで勢いよく下げた。
『んなっ……!!』
赤「ああやっぱり、白だったね」
『な、ななななっ!!』
赤「なんで分かったかって?白いパーカーで透けないのは白い水着だからだよ」
『そんなこと聞いてないっ!』
青「なんだおめー白だったのか水着」
黒「赤司君の予想通りでしたね」
黄「うわ、上から見ると真白っちいい身体してるっスね」
紫「さっちんに隠れてたけど、真白ちんのファンも結構いたもんねー」
緑「……………」
いつの間にか戻ってきたのか、私の小さい身長の上からみんな私を覗いていた。
かああああっと顔に熱が集まるのがわかる。みんな無遠慮に上から正面から私をじろじろ見ている。羞恥心がカンストすると、私は開かれたチャックを両手で掴んでパーカーを正面に手繰り寄せると、数歩さがって涙目でみんなを睨んだ。
『男の子なんて………っ嫌いだぁぁ!!!ばぁぁぁぁぁかあぁぁぁぁぁ!!!!』
うわーーーん!と泣きながら更衣室へ走った。
全「…………」
黄「だから、」
黒「ああいうところが」
紫「かわいいんだよねー」
緑「…ああ」
青「さつきには恥じらいがねえからな」
赤「弄りたおしたくもなる」
END