一私の使命―

□学校帰り
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鈴蘭「はぁっ、はぁっ……」

教室から校門まで走ってきたせいで、息が荒くなっている。結愛が追いかけてきていないだろうかとあたりを見回すと…………いた。

結愛「おーい!!鈴蘭〜!」

見ると私に向かって大きく手を振りながらこっちに走ってきている。……全く…と半ば呆れながらその様を見ていると、到着した本人も息が切れてぜーぜー言っている。

結愛「全く鈴蘭は直ぐに逃げるんだから。もっと話したかったのにぃ〜」

鈴蘭「そんなに話したいなら今からたっぷり話せるじゃん。帰る方向一緒なんだし。」

私は家の方向指さして言った。

結愛「あっ、そっか!私達一緒に帰れるもんね!」

はぁ……。今更気づいたか。
そんな天然な所もありながら、憎めない性格だなあ、なんて毎回思っちゃう。

結愛「ほら、早く帰ろうよ!」

そういえば、結愛は私の手を取って足早に歩き出した。
……そうだ。聞きたいことがあったんだった。

鈴蘭「ねえねえ」

結愛「ん?」

鈴蘭「薄桜鬼ってさ、なんかこう……ハッピーエンド?的なものがあんまり無いよね。ゲームとかだったら選択のしようによってはハッピーエンドなんだけど……そう思わない?」

結愛「確かにね。私があの世界に行けたなら、『そこでそれやっちゃダメぇ〜』ってツッコミ入れてあげるんだけど」

それもいいな……なんて思いながら空を見るともう夕暮れである。

その時、余所見ばかりしていた私が本当の意味でバカだったのかもしれない。

結愛「どこ見てんの鈴蘭!危ない!」

えっ……っと思った時にはもう遅かった。私は道から足を踏み外して下へと真っ逆さまに落ちていく。
結愛「鈴蘭!!鈴蘭!!」私を呼ぶ声だけが微かに聞こえる。。
……そのまま意識は途絶えてしまった。
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