一私の使命―
□出会い
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……気づくと鈴蘭の視界には畳と天井くらいしか写っていなかった。手足が痺れてまともに動けない…
慌てて起き上がろうとすると派手にすってーんと転ぶ。見ると両手は縄できつく絞められて足まで縛られている。よくこんな状態で今まで足が持ちこたえてくれたなぁと心の底から自分の足を褒める。
ここ、どこだろ……?
その時、障子がすっと空いて。
??「おや、目を覚ましたかい。今縄を緩めるからもう少し我慢していてくれ。」
私はその人に尋ねた。
鈴蘭「あの……貴方は誰?ここはどこなの?」
すると縄を緩めながらその人はにこやかに答えた。
井上「私は井上源三郎。ここは壬生狼と呼ばれる新選組の屯所だよ。」
一瞬私の思考が完全にフリーズする。
鈴蘭「…………(ししし新選組ィィ!?!?!?井上さんんんん!?)えとあの、沖田さんとか沖田さんとか沖田さんとか?」
私の目の前は完全にぐるぐるしていて自分の言動さえまともに制御できなくなっていた。
井上「君、どうして幹部の名前を知っているんだい?」
鈴蘭「(ぐるぐる〜〜)」
井上「まあ、広間で皆が待っているからそこで詳しく聞かせてくれ。行くよ。」
私は井上さんによって為すすべもなく広間へと連行されていった。