色々な松

□紫ずきんちゃん
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※本家赤ずきんちゃんとは全くの別物になっております。それでもよろしければスクロォォォォォォル!※






















「あぁ、婆さんとこまで届け物だるいなー」

紫色のずきんを被り、籠にパンや飲み物を入れて森の中を歩く紫ずきん一松。
その様子を木の影から覗いているのは・・・

(なんてcuteな子なんだ!!俺の嫁にしたい!!!)

狼の耳と狼の尻尾を生やしたここらでイタイで有名の狼カラ松でした。
そんなカラ松に気付くこともなくテクテクと森道を歩いていく一松。

(とりあえず追いかけよう!)

その後を木の影に隠れながらカラ松はついて行きました。


「おぉ、花咲いてる。婆さんに持ってってやるか」

道中に赤や黄色、ピンクの花が沢山咲き乱れるお花畑が現れました。
一松は籠を置くと花を摘みにお花畑の中へ入ります。


(おおおおおお!なんて可愛いんだ!紫ずきん!!flowerに囲まれて可愛さ倍増だ!!!!)


木の影でカラ松は悶々と悶えていました。
そこで1つ悪い事を思い付いたようです。

(そうだ、俺が紫ずきんの婆さんに成り代わって攫ってしまおう!!!)

カラ松はまだ花を摘んでいる一松の背中に向け投げキッスを飛ばすと婆さんの家へ走っていきました。

「っ!?なんか寒気が・・・。そろそろ行こう・・・」

一松は摘んだ花を籠に入れると、再びお婆さんの所へ歩き出しました。


暫らくするとお婆さんの暮らすお家が見えてきました。
コンコンとノックをすると、中からお入りと言う声が。

(?なんかいつもと声違う気が・・・。まぁいっか)

ガチャ、とドアを開けるとそこには・・・


「やぁ、my honey。待ってたよ」

バスローブに身を包み片手にワイングラスを持った狼カラ松がいました。

「いや・・・誰だお前!!!?」

「君を・・・攫いに来た」

「いやいや何言ってんの気持ち悪い。婆さんどこ?」

「ふ、隣町でバーゲンセールだと教えたら走って出ていったのさ」

(あんのばばぁ・・・!!!)

両手を握り締めワナワナと震える一松をぎゅとカラ松が抱き締めてきました。

「お前は今日から俺の嫁だ」

「いや、マジ無理なんすけど」

「名前は?」

「・・・一松」

「俺はカラ松さ。よろしくな、一松」


ニコリと微笑むと一松に軽い口付けをしたカラ松。
一松はみるみるうちに真っ赤になってカラ松を殴り飛ばしました。


・・・めでたしめでたし。


→あとがき
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