色々な松

□言わなきゃ分かんない
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「なぁなぁ一松ぅ〜」

「・・・なに、ヤらないよ」


この間開口一番に雰囲気の欠片もなく誘われた事を根に持ってるのか、一松は不機嫌そうに返す。
おそ松はそうじゃなくてーと首を横に振る。

「一松、俺のこと好き?」

「・・・は?なんで答えなきゃいけないの」


いつものやる気のない目を見開きおそ松を見つめる。

「いやいや、答えてくれてもいいじゃん〜減るもんじゃないし
お兄ちゃん、言ってくれなきゃ分かんないよ〜?」


ヘラヘラと笑いながら肩を竦める。
一松はフイ、と視線を逸らす。その頬が仄かに赤く染まっているのが分かる。

「答える必要、ないし・・・」

「ふぅん?」


ニヤリ、と妖しげな笑みを浮かべながら膝を抱えて座る一松の方へ歩み寄る。
一松は逃げるように後ろへ下がろうとするもそこには壁しかなかった。
横に逃げようとする一松の顔の横にバン、と手でその道を塞ぐ。
一松はビク、と肩を震わせ横目でおそ松を見遣る。


「一松は正直に言ってくれないんだぁ?
じゃあ、正直にしてやれば言ってくれるの?」

「な、何言ってんの・・・お、俺正直だし・・・」


ふぅん?と言いながら顔をグッと近づける。合わさった目をフイ、と逸らし口を噤む。


「ん〜?一松が正直になること、出来るよ?俺」

ニヤ、と口角を上げ頬にチュ、と口付けを落とす。



「だって、ヤってる時の一松・・・めっちゃ正直だもんなぁ?」

「っは?!・・・だから、ヤらないって・・・っ!」


一松の言葉を遮るように唇に噛み付くようなキスをする。
ビクンッと身体を揺らし舌の侵入を防ぐように唇を噛んで抵抗する。
舌先で唇をツツッとなぞるように舐めそれを確認すると一松の鼻をギュとつまみ、呼吸が出来ないようにする。


「っぅ、ふぁっ」

その苦しさに瞳を涙で潤ませ酸素を求めて口を開いた。待ってましたと言わんばかりにその隙間に舌を滑り込ませグチュグチュと口内を犯す。


「ん、んぅっふ、っん!」

それでもまだ抵抗する気があるのか舌を奥に引っ込ませる。
おそ松は器用に舌を絡ませヂュッと吸い上げる。奥で縮こまる舌を手前に吸い出し舌の上を先を尖らせ触れるか触れないかの力加減でなぞった。


「っふ!!んっぅんんっ!」


ビクビクビクッと身体を震わせキュ、とおそ松の服を掴んだ。
おそ松が舌を引き抜くと涎が細い線となって2人を繋いだ。
一松の顔をニヤリ、と笑いながら見つめる。顔を真っ赤に染め上げ口端から涎を垂らしハッハッと息を荒らげている一松の妖艶な姿にドクン、と胸が高鳴る。



「なぁ、いいだろ?一松」


「好きに、すれば・・・っ」
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