色松
□Vanilla
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ジンジンと太陽の光が照りつける季節
上からの日差しと下からのアスファルトの照り返しで暑さが倍増してるかの様にすら感じる
「あっち・・・ぃ・・・」
ベランダでしゃがみ込みメンソール煙草を吸う一松
普段はレギュラーだが少しでも暑さが緩和されれば、とメンソールにしたが、まぁ効果はない
薄い半袖といつものジャージ姿の一松の額には汗が伝う
「ぁーホント無理・・・部屋入ろ・・・」
煙草の火を雑に潰して消すと気だるそうに立ち上がり部屋に入る
「あ!一松っ!」
「・・・クソ松、いつ帰ってきたの」
「ついさっきだ」
部屋にはカラ松が1人緑のソファに腰掛けていた
つい最近付き合い始めた2人なのだが、一松の態度は一向に変わらずカラ松の鬱陶しさが増しただけの様に見える
ポスン
カラ松の隣に腰掛ける一松
流石に暑いのかいつもの体育座りではなく、普通に
シャツの首元を掴んでパタパタと風を送り込む
「ふふふふふふ随分と可愛い子猫ちゃんだ
そんな子猫ちゃんにいいものをやろう」
「・・・!!
たまにはいい働きすんじゃねぇか・・・カラ松の、くせに」
横に置いていたのであろう袋をがざがさと漁るとバニラ味のバーアイスを取り出し包装を取って一松に渡す
「へへ、あざすあざす」
珍しく上機嫌にそれを受け取りぺろぺろと舐める
「あんまー」