色松
□猫、ねこ、ネコ
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今日は朝から一松がいなかった。
いや、朝飯の時にはいたんだが、その後すぐどこかへ出掛けてしまったんだ。いつもの路地かと思って行ってみたがやっぱりいなかった。
そのうち帰ってくるだろうと思って家に帰ってきたんだが、誰もいなくて居間で鏡を見ていた。
お昼過ぎだったか、電話の呼び鈴が鳴る。俺以外誰もいないから仕方なく電話に出た。
「もしもし松野だ」
『もしもし?デカパンだす〜』
「ん?電話とは珍しいじゃないか。誰に用だ?」
『カラ松くん、いるだすか〜?』
「カラ松は俺だ」
丁度よかったと笑うデカパン。何か頼んだ覚えもなく、心当たりが全くなかった。
『実は、一松くんが大変なことになっただす。迎えに来てくれるだすか?』
「え?一松が・・・?」
朝からいなかった一松の名前を聞いて体が強張る。
大変なことってなんだ?
今すぐ行くと言って受話器を元に戻し、俺は家を出た。
デカパンの研究所の前に着き、嫌な予感を振り払う様に頭を左右に振って研究所の中へ入った。
「っあ・・・から、まちゅ・・・」
そこにいたのはデカパンと、猫耳と尻尾を生やし、5歳児くらいになってる一松がいた。
「!?!?え!?え!?えええええええ!?」