色松

□猫、ねこ、ネコ
1ページ/5ページ




今日は朝から一松がいなかった。
いや、朝飯の時にはいたんだが、その後すぐどこかへ出掛けてしまったんだ。いつもの路地かと思って行ってみたがやっぱりいなかった。
そのうち帰ってくるだろうと思って家に帰ってきたんだが、誰もいなくて居間で鏡を見ていた。

お昼過ぎだったか、電話の呼び鈴が鳴る。俺以外誰もいないから仕方なく電話に出た。


「もしもし松野だ」

『もしもし?デカパンだす〜』

「ん?電話とは珍しいじゃないか。誰に用だ?」

『カラ松くん、いるだすか〜?』

「カラ松は俺だ」


丁度よかったと笑うデカパン。何か頼んだ覚えもなく、心当たりが全くなかった。

『実は、一松くんが大変なことになっただす。迎えに来てくれるだすか?』

「え?一松が・・・?」


朝からいなかった一松の名前を聞いて体が強張る。
大変なことってなんだ?
今すぐ行くと言って受話器を元に戻し、俺は家を出た。













デカパンの研究所の前に着き、嫌な予感を振り払う様に頭を左右に振って研究所の中へ入った。


「っあ・・・から、まちゅ・・・」


そこにいたのはデカパンと、猫耳と尻尾を生やし、5歳児くらいになってる一松がいた。



「!?!?え!?え!?えええええええ!?」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ