色々な松
□悲しみは体に刻み込んで
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「・・・一松」
「っ、あおそ松兄さん
ごめん、トイレ?」
トイレから出るとおそ松が立っていた
赤くなっているであろう目を見られたくなくて視線を逸らす
「・・・お前、それでいいのかよ」
「ヒヒッ、なんのこと?
こんな社会のゴミクズはこんな扱いで充分・・・っ!?」
ふわっと香りが鼻腔をつく
抱き締められたと分かるまでに数秒かかった
優しさの篭ったそれに慣れてないからか、今さっきあんな事をしていたからか、涙がボロボロととめどなく溢れた
「お前がいいならいい
でも、泣いてんじゃん一松
嫌ならやめろって・・・」
「い、いっ・・・こん、なんでも・・・から、まつっぅと・・・つながって、たいっ・・・ぅっ」
「・・・そっか
辛かったらお兄ちゃんのとこにおいで
いつでもこうしてやるから」
優しく頭を撫でられ余計に涙が溢れる
「も、う大丈夫っ・・・だから・・・
ごめん、おそ松にい、さん・・・」
そう言っておそ松の胸元を押して寝室へ走って行った
「兄弟が苦しむ所はお兄ちゃん見たくないのになぁ・・・」
その声は誰に届く訳でもなくどんよりした夜の空に静かに消えた
「・・・一松、こい」
「・・・わかった」
愛しいあんたと俺は狂った関係
あんたが求める限りは俺のモノ
これでいい、愛されなくて構わない
だから、俺だけを、見ていて・・・
カラ松・・・ー
→あとがき、おわび