色松
□手初めに
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「おーけー任せな一松」
キラキラとした鬱陶しい笑顔
そこぶらざーって言うんじゃないんだね。
まぁ、何でもいいけど。
本当は猫カフェにでも行きたかったけど、こいつうるさいし、猫が可哀想だと思って・・・まぁ甘いもん好きだからいいんだけどね。
「行くんでしょ。早く行くよ。」
「そうだなっ!」
そんな笑って何が楽しいんだか。
俺とクソ松は出掛ける為に屋根から部屋に戻り軽く身支度を済ませて部屋から出た。
「・・・あれ、おそ松兄さんとかは?」
「あぁ、おそ松なら一緒にパチンコ行ったんだが・・・まだ打ってるんだろう
チョロ松はライブ、十四松は野球、トド松はすたばぁでバイトだったな、確か」
俺が屋根でのんびりしてる間に皆出掛けたらしい
まぁいいや、甘いもん独り占めだし。
俺はいつものサンダル、クソ松は靴を履いて甘いものを求めて最近近くに出来たスイパラとやらに行くことにした。
平日だったおかげか、待つことなく入れた
他のスイパラがどんなのか知らないけどここは珍しい(らしい)個室風な所で、男だけでも比較的きやすいと思った。
掘りごたつ式の個室に通され色々説明してくれる店員。
まぁ基本はバイキング形式で食べ切れるだけ持ってくと。
制限時間は空いてるからないらしい。
マジか。
目安は90分だから混んできて90分たってたら出るって感じらしい。
でもまぁ平日なら人こないだろうし大丈夫でしょ。
だってそもそも・・・
「俺達しかいないから関係ないなっ!」
「・・・まぁ、そうだね」
「ケーキ、取りいってくる」
無駄に明るいクソ松を置いてせっせとケーキを取りに行った。
「いっぱい・・・どれにしよう・・・」
バイキング形式のそこに行くと見た事もないようなケーキやゼリー、プリン、更にはクレープを作れる機械もあって俺は驚きを隠せなかった。
口直し様なのかパスタやカレー、サラダまである親切さ・・・すげえ。
「とりあえず・・・チョコとショートケーキとプリン・・・♪」
片手に皿を2枚持って次々乗せていく
え?そんな器用なこと出来たんだって?
私欲の為なら何でも出来るもんだよ・・・
あれやこれやと選んでふと気づいた
「?クソ松・・・?」
クソ松が来てない
てっきり一緒になって選ぶのかと思ったのに
なんか、虚しい・・・
「いやいやいやいやないないないない
クソ松いない方が選べるし全然いいしでもまぁないのは可哀想だし少し分けてやるくらいはしてやろうかな」
誰が聞いてる訳でもないのに言い訳をつらつらと並べて両手に皿を2枚ずつ持って席に戻った。