色松

□チョコより甘く
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路地裏に入り込んでいくと、一松の気配に反応してか、野良猫達がわらわらと集まってきた
一松は繋いだ手を解いて猫達の元へ駆け寄って行ってしまった

・・・猫に、負けた!?


「よーしよし、みんな元気そう・・・よかった」

そう言いながら猫缶を開けて地面に置く
待ってましたの如くがっつく猫達
ふがふが言いながら懸命に食べてる姿が可愛い

「ゆっくり食べるんだぞー」

それを微笑みながら見てる一松をニヤニヤしながら見る俺
一松、そんなお前が1番可愛いぜ・・・

「カラ松、きて・・・?」

しゃがみ込んだままちらりと後ろを振り向き俺を呼ぶ
その姿が可愛いんだ一松ぅぅううううう!!
無自覚なのが怖いぃいいいいいい!

「どうした?」

平常心装って一松の隣にしゃがみ込む


「あんね、今日この子達に、いつも話してる・・・俺の、・・・好きな人って・・・教えにきたの・・・」

「い、一松・・・!!!!!」

もう可愛すぎて嬉しすぎて涙しか出ません。
林檎みたいに顔真っ赤にしてまで伝えてくれた一松が可愛い
可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い

「可愛い・・・一松可愛い・・・」

「ひぇ・・・?」

「なんだその声・・・可愛いほんと可愛い全部が可愛い」

「ちょ、ちょ、なに・・・どうしたの急に・・・っ」

ジリジリと詰め寄ると同じように下がっていく
ふふふふふ、後ろは逃げられないぞいちまぁつ?

トンッと、一松の背が壁につく
やばいと言いたげな顔で俺を見る
が、そんな真っ赤な顔で見られても俺得だぞいちまぁぁつ!!!


「から、まつ・・・顔、こわい・・・」

「はっ!
す、すすすす、すまない一松っっ!もう大丈夫だぞ!?」


危ない危ない。俺としたことが理性を失いかけてしまっていた
眉を八の字に下げて少し潤んだ目で見てくる一松を優しくぎゅ、と抱き締めた
ゆっくり背中に回してきた手で俺の服の弱々しく掴む


「ん、へへ・・・カラ松のいい匂い・・・」

猫の様にスリスリと擦り寄る一松
あぁぁぁ俺のカラ松boyがぁぁぁぁあああ!!!!!
これはこれはやばいんじゃないか!!!?


「ッフ、今日は随分甘えん坊じゃないか一松」

「っ、るせ・・・いいだろ、別に・・・」


にゃー

にゃーにゃーにゃーにゃーにゃー
にゃーーーーー!


「ぁ、ごめんごめん・・・煮干あげてなかったよね・・・」


すっと腕の中から一松が抜けると猫達に煮干を一掴みずつ置いてやりに行った

腕に寂しさが残ったがその姿を見て和む



「一松」

「何?からま・・・ーっ!?」


振り向いた瞬間、その愛しい唇に軽いキスを落とす


「好きだ、愛してる」



顔を真っ赤にしながら小さな声で声で、俺も・・・と答えたのを聞き逃さなかった



可愛い俺の一松
猫が好きな猫のような一松
これからも俺の腕の中でめいいっぱいの愛を注いでやるぜ?












(あ、おかえりー・・・って、えええぇ!?一松兄さんカラ松兄さんと・・・手・・・えええええ!?)
(・・・ただいまトド松)
(いやいやいや反応それだけ!?え!?何があったの!!!!?)
(デレ期なんだ、可愛いだろう?)
(イタ松うっさい!!!!)



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