色松

□猫、ねこ、ネコ
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「い、一松!?な、なにがあったんだ!?」

すぐ様一松の元へ駆け寄ると一松はぎゅーっとしがみついてきた。心なしか震えている。
落ち着かせるように背中をトントンと叩いてやる。
するとデカパンが口を開いた。

「一松くんは猫になりたいからなれる薬をくれって言ってきたんだす〜。それであげたはいいんだすが・・・副作用で幼児になってしまったんだす」


どんな副作用だよ!と突っ込みたくなったがその言葉をグッと押さえ込み、一松を見た。
家族や仲良くしていた人達の事はちゃんと分かるようだが基本的な知能は年相応になってしまっているらしい。


「とりあえずお家に帰るだす。ここにいるより安心出来るはずだす〜」

「そうだな、そうする。ちなみにこの薬の効果はいつ切れるんだ?」

「それが分からないんだす」


デカパンの言葉に少しの絶望を胸に抱きながら、一松抱き抱える。

「とりあえず連れて帰る。何かあったら連絡する」

「分かっただす〜気を付けるだすよ。幼稚化してるのもそうだすが、猫の本能的なものもあるだす。」

「分かった」

「からまちゅ?かえる?」


もぞもぞと動き、ぱっと俺の方を見上げる一松。耳をぴょこぴょこと動かしながら首を傾げてる。

「(んんんんん゛!可愛い!!)あぁ、帰るぞ一松」

にこっと笑ってやるとぱぁっと表情が明るくなる。余程嬉しいのか、体を左右に揺らしている。


デカパンに挨拶をして研究所を出た。
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