□三話
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ヒ「はぁ…小麦刈るの大変…やっと終わった」

ヒデが時計を見ると11時半を指していた

ヒ「あと少しで…雨…降る…」

もう、小麦を乾燥させる小屋に小麦は入れていたのでヒは 雨が降る直前まで冷たい川に素足を入れ、じゃぶじゃぶと遊んでいた。

空もまだ晴天で川もその日に照らされキラキラと輝いていた。

ヒ「田舎…気持ち…安らぐ」

そうしているうちにヒデは段々眠くなり、とうとうとし始めてきたので家に入りベッドに横になった。

カタクリsaid

ヒデが寝て雨ポツポツと降っていた頃その島に一艘の船が上陸していた。

カタクリ「ここか…おい、俺はちょっと出て来る」

カ(何故ここの島だけ雨が…)

下「は!留守は任せてください!行ってらっしゃいませ!」

カタクリが船を降り少し歩くと自分にしてはとても小さいログハウスの家が建っていた。しかし、そこには休業日の文字。

カ「…」

力ずくで扉を開けようとしドアノブを捻るとドアはすんなりカチャッと開き中に入るとあの海賊が持っていた多くのお菓子が綺麗に並べられていた。
そして、その奥からすうすうと聞こえていた。

カ「そこか…」

と息遣いのする方へ行くと2mぐらいの男がうずくまって寝ていた。起こすのも悪い気がし、カタクリはその男が起きるまで待つことにした。

一時間くらい経った時、

???「ふぁ……よく寝…え………………」

とその男が起き、こちらに気づき硬直した。
数秒待ち気持ちの整理がついたのか、喋り始めた。

???「い、いらっしゃい…ませ?どなたで…すか?鍵かけた…はず……」

カ「鍵は開いていたから勝手に入らせてもらった。俺はシャーロット家次男、カタクリだ。お前は?」

???「カタクリさん…俺…チュシャ・ヒデ…」

カ「ヒデか…ヒデがここのお菓子を作ってるのか?」

ヒデはコクリと頷いた。

カ「単刀直入に言う。俺と万国に来ないか?」

ヒ「…!?」

カ「少し前、お前のお菓子を食べる機会があった。今まで食べた事が無いようなお菓子も美味しさも沢山あった。それを俺たちの国で作れ。」

ヒ「カ、カタクリ…さん カ「カタクリでいい」…カタ……クリ、ま、まだ答えは出せないです…少し時間を下さい…明日、明日までには答えを出します…気持ちの整理をさせて下さい」

カ「分かった。明日、また来る。明日は店も開けておけ。買いに来る」

と言い終わると店を出た。外は土砂降りでまぁいいか…と一歩足を踏みだそうとした時、ドタドタと言う音がしたあと、後ろから声が聞こえた。

ヒ「カタクリ……さ…カタ…クリ。雨酷いから…傘持って行って…下さい…後これも…」

と渡されたのはみせに置いてあったフォーチュンクッキーや大福、ドーナツなどのお菓子がパンパンに入った袋だった。

カ「…いいのか?大事な商品だろう…?」

ヒ「いい…なんか今、会ったばっかしの人…だけどいいと思ったから。あと、自分が寝てる時に…盗み食いもしてなかった。良い…人。」

カ「何故そう言い切れる。盗み食いしてるかもしれないぞ」

ヒ「自分は記憶力…あるのでお菓子の売れ具合…個数は大体覚えて…います。」

カ「そうか…有り難く貰っておく。良い返事を期待している」

カ(まぁ、拒否権はないが…俺たちは海賊、欲しいものは奪う)

その日カタクリは、船に帰ることにした。貰ったお菓子でのメリエンダを楽しみにしながら…
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