*book(long)
□うさぎ空
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Side 優子
“自分の一生を捧げる恋”
そう言ってもおかしくないくらい私はひとりの女の子に恋をした。
一緒に笑って、泣いて、喧嘩して…
その一瞬一瞬が私にとって幸せな時間だった。
人見知りでそのくせ人に興味を示さなくて周りからみたら
“何考えてるのかわからない”
“わがまま”
“空気が読めない”
そう思われててでも全く気にしてないように思われて…
でも実際は違ったよね。
素直で不器用。
自分をどう表現していいかわからなくて。
泣き虫で甘えん坊…
ありのままのあなたに私は恋をした。
「あぁ~みてぇ、そらにうしゃぎしゃん!!!」
そう言って私の手をぎゅって握りしめる小さな手。
「えっどこどこ?どこにいるの?」
「あしょこ!!うしゃぎしゃん!」
「あっ、本当だ。うさぎさんいたね」
ふと思い出した会話
「ねぇみてゆうちゃん」
「ん?どしたの?」
「ほら、あそこ。うさぎみたいな雲」
そういって微笑む愛しい人。
陽菜…あなたは今幸せですか?
わたしは…