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俺と康一は慌てて靴を履いて、億泰の方へと行くのだった。

                                                           💘
「あ、あれ、承太郎さんじゃあないかな?」
「あ、ほんとだ。」
承太郎さん。本名は空条承太郎。
年の離れた甥になる。俺の。どうしてそうなのかは、ややこしいから、あまり話したくはない。
承太郎さんは、身長は俺より高く、頭も切れるし、強いし、文句なしのグレートな男の人だ。
海洋学者だっけ。そんな仕事をしていると聞いた。
「承太郎さーん、何してるんスか?」
と声をかけると、少し間が開いてから、
「……あぁ、仗助か。」
と言って歩き出す承太郎さん。
なんか“しまった”みたいな顔してたけど……。
何かあったのかな?
俺は承太郎さんが立っていたところに立って、あたりをきょろきょろと見渡す。
目の前に女性ものの化粧品が売っている店があった。
『新商品入りました!』
『限定数量販売!』
というのぼりが上がっていて、俺は数秒考えた後、康一と億泰の顔を見る。
……まさかな。承太郎さんが奥さんに買うために見てたのかもしれないし。
けど、けど、
「まさか、承太郎さんにも……
「おい康一!それ以上言うもんじゃあねえぜ。いいか?それとなーく、それとなーく質問するんだ。いいな?」
「おい仗助!承太郎さんが見えなくなるぜ!」
俺たちは慌てて承太郎さんを追いかける。
あの承太郎さんが浮気……?
まさかな……。ははは、そんなわけねえよな。
だって、でも、じゃあなんで、
あぁぁああああぁぁあっ!もうわかんねぇ!
露伴にも彼女ができた(かもしれない)し、
承太郎さんにも彼女ができた(かもしれない)
っていう意味わかんねぇことを聞いて、頭の中がぐちゃぐちゃだ!
そんなことを頭の中でごちゃごちゃと考えていると
ボコッ
と何か柔らかいものにぶつかってしまったので、後ろにずっこけそうになったが首元をぐっとつかまれたので、こけずに済んだ。
「あ、すいま
上を見れば、承太郎さんが片手で俺の学ランの首元を持っていて、もう片方の手には携帯電話が握られていた。
どうやら今は通話中らしい。
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