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「……今日、少し話したいことがあるんだ。」
「わかりました。……あの、午後の、えと、6時以降でもいいですか?」
「あぁ。俺はいつでもいい。……待ち合わせ場所はどうする。」
「……ドゥ・マゴの近くか……あ、うーん……」
「ドゥ・マゴにしよう」
「わかりました」
私は近くにあった紙を自分の所に持ってくる。
「……午後6時以降なら……、6時30分ごろなら、どうだ?」
「わかりました。6時30分ですね」
私は紙に、“6時30分、ドゥ・マゴ”と書く。
「あぁ。……それじゃあ、切るぞ」
「あ、はい。失礼します」
私はプツッと切れたのを確認してから、通話をやめる。
……話、か。
スタンドの事か。
塩を投げればいなくなる、あの。
……っていうか、塩が弱点とか、なんか、あれだな。
……言葉が見つからない。
私はコーヒーを飲みほしてから、風呂に入る。
あぁ、お湯、溜めたいんだけどなぁ。
溜めるのもったいないんだよなぁ。
私は仕方なく、シャワーで済ませる。
……あーっ、浸かりたい。
家に温泉が欲しい。
永遠にお湯が出る。
シャワーじゃ、お風呂じゃなくて、水浴びになるから。
んーっ。
私はものすごく、もやっとした気持ちのまま、風呂……じゃなくて、水浴びから上がる。
これからは、ちゃんと入るようにしよう。お風呂。
私は、ガシガシと髪の毛を拭いて、ベットへとダイブする。
……このまま少し寝て、そのあとに、パソコンの作業をすれば、大丈夫だ。OK。
私は、お風呂上り特有のふわふわとした気分のまま、微睡んでゆく。
……誰かが自分の部屋に入ってきていることなんて、気付かないまま。

ゆるりゆるりと

眠りに落ちてゆく















―――――落ちてゆく
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