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□【三章】高校生探偵
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公子視点


(……いや、ちょっと待って。どういうこと??)

何故か世良さんの中で立派な地位についてる私(公子)の存在も謎だし、私程度と肩を並べたいとか恐れ多いし、ていうか世良さんと服部くんなんで初見でこんな険悪な関係なの?っていうか事件…!!!なんだかツッコミどころ多すぎで困る。

(いや、そもそも……、)

世良さんを止めようとすると、服部くんが大きな溜息をついた。

「アホか、そんなんやらへんわ。」

「へぇ…逃げるんだ?」

「逃げるんやない、アンタの遊びに構ってられへんちゅう話や。
そんなつもりで行くんやったら来ぉへんで結構。さっさと帰り。」

今の世良さんは以前の服部くんのような様子だったが、そんな世良さんを服部くんが諌めた。
私があの時話した思いが服部くんにちゃんと伝わっていたようで嬉しくなった。

「ふーん、成る程ね………わかったよ。」

「ほな、さっさと行くで。ハム子、和葉んトコまで案内しぃや。」

「う、うん!またね、世良おねえちゃん。」

服部くんに引っ張られるように探偵事務所を出て行った。




ーファミレス

遠山さんのいるファミレスに着くと中には現場検証をしている警察官が大勢いた。
しかし、服部くんはそれにも構わず慣れた様子でファミレスのドアを開け中に入った。

「和葉ァ!」

「平次!来てくれたんやな!」

「当たり前やろ。」

一目散に遠山さんのところへ向かう服部くん。二人のラブラブっぷりを眺めつつ、現場を見ていると見知った人が二人いた。

「こんにちは!目暮警部さん、高木刑事さん。」

「やぁ、ハム子君に服部君じゃないか。
しかしなぁ、こういった場所に無断で入っちゃダメだろう。毛利君といいキミ達はいつもいつも…。」

「え…?」

目暮警部の言葉に服部くんと同時にふりむくと、私たちの背後にはおじさんと葵くん、世良さんが立っていた。

「…って、なんでオマエまでおるんや!」

世良さんを指差しながら服部くんは怒鳴ったけれど、世良さんはどこ吹く風といった様子だ。

「勝負は諦めたけど、君の腕前を見せてもらうと思ってね。」

先程のやりとりは全く気にしていない様子の世良さんに服部くんはツッコミをいれる気力もなくなったようで、さっさと現場検証をしはじめた。
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