smbr男主長編

□ふたつ。
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 つむぐ。紡ぐ。思い出を、言の葉を。不安な気持ちを消し去るように。明るい未来を描く様に。

 ああでも、そうする僕は、心のどこかでやっぱり気づいていたのだ。もうきっと、僕の腕の中には何一つとして大切なものなど残っていないのだという事を。

 それでもその時の僕はまだ、何も知らない幸せなままの僕だった。未来に待つ運命なんて何も気にせず、ただキミと、笑っていた。




ふたつ。




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