smbr男主長編

□ひとつ。
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 あの日のことを、僕はよく覚えている。

 手を引くそのヒトも、連れられてきた見知らぬ場所も、そこで出会った沢山のヒト達も。

 何もかもが怖くて仕方が無くて、怯えていた。けれど、そんな弱虫な自分を、あの日あのヒトに貰った日記帳が支えたんだ。

 ──そしてそれは、今も。



ひとつ。
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