smbr男主長編

□さんねんまえ。
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 ─あの日のことは。思い出すと、今でも胸が軋むかのようで。

 汚い穢い醜い僕は、あろう事か過去の悪夢に、貴方という存在を重ねたのです。

 嗚呼──嗚呼、ああ、ああ!!もし、もどれるならば。僕はきっと、あの日の僕を殺すでしょう。貴方という光を疑った、愚かな僕を。

 ……けれど。同時に、どうか赦してほしいと願う、傲慢極まりない自分も居るのが確かで。

 ──嗚呼、僕は、本当に。どこまで汚れて穢れれば、気が済むのでしょう?


(こたえはきっと、いのちのおわるそのときまで─)

(──否。しんでもきっと、わからないままだ。)




さんねんまえ。




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