本編編
□パラレル小説
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次の日は宿に泊まることになったのだが・・・
宿屋の主人から衝撃の一言。
「あいにくダブルベッドの部屋しか空いておりませんが・・・。」
「いいよー」
ユフィはためらいもなく、宿の主人にいう。
こうしてダブルの部屋に入ることになった。
私は頭が痛かった。
「ユフィせっかく宿に来たのだから、たまには一人で寝るんだ。私は外でも大丈夫・・・。」
そう言って、部屋の外に出ようとしたが、ユフィがドアの前に立ちはだかる。
「なんだよ。アンタが宿に泊まろうって言ったんじゃん。相部屋嫌なら、お金出してよ。」
ユフィが手を差し出す。私がお金を持っていないことを知っていながら。これはもはや脅迫だ・・・。
「私はお金がない・・・」
「情けないなあ。アタシよりもいい年したおじさんなのに・・・。じゃあリーズナブルに相部屋でいいじゃん」
「ここは相部屋ではない。ベッドが一つしかない・・。」
「今更・・・、アンタはアタシが抱きしめてないと寝られないじゃん・・・」
「いや、毎日ではさすがのユフィも疲れるだろう・・・」
「全然疲れてないもん。」
「全くお前は・・・。こういうところでお金をかけて休んだ方が良いこともあるんだ。」
「そうかもしれないけどさ、ゴールドソーサーでマテリアたくさんゲットできたら、マテリアハンターの旅も終わる。そしたら故郷を救えるし・・・。そしたらヴィンセントのこと解放してあげるから。そこからは自由にしていいよ。」
ユフィから意外な言葉が告げられた。
無計画に思われていたが、彼女なりに計画があったようだ。
これでやっと解放されるかもしれない・・・。
安堵感と少しの虚無感が入り乱れていた。
「ごめんね。今夜で最後だから。」
そしたらまた私は一人に戻る。そしてまた神羅屋敷で眠るだけ・・・。また元に戻るのならば、今夜だけならば・・・。
「いいだろう」
こうして結局私はいつものようにユフィに抱きしめてもらって眠った。しかし、今日は宿屋・・・。シャワーを浴びていつもよりもユフィの素肌がなめらかで良い匂いがしている。ヴィンセントの奥に眠っていた野獣までもが眼を覚まし始めたのだった。
「じゃあ、ゴールドソーサーについたから、さよなら」
翌日、ヴィンセントは悶々としていたが、ゴールドソーサーに着くと、ユフィは思いの外あっさり、ヴィンセントにさよならと一言声をかけ、振り返らずにゴールドソーサーの奥に行ってしまった・・・
ヴィンセントはユフィの後見つめたまま立ち尽くす。
すると数分後に、そこにデブモーグリと猫が現れ・・・
あれ、ユフィはんの連れですか?
先ほど、仲間になったんですよ。
セフィロス倒す旅しててね・・・、ユフィはん目を輝かせて仲間になりたいって・・・。あんたもどうやろ?
「セ、セフィロス?」
まさかここでその名前を聞くとは・・・。
詳しい事情を聞来だすと、ついていかないわけにはいかなくなり・・・結局またユフィとの旅は終わらなかった。
「あれ、あんたさよならしたのに、ついて来たの?ストーカーしてんの?それとも、ユフィちゃんが恋しかった?かわいいねー」
そういって、ヴィンセントにすりより頭を撫でた。
「え、ユフィあんなのと知り合いなのかよ」
「えー、以外すぎる!!」
「まじか。」
「今夜も一緒に寝よっか♩」
「ユフィ周りが誤解する・・・」
「大丈夫十分誤解されてるからw」
「ささ、ユフィはんのお連れさん、素敵なかたですね。(まさかヴィンセントさんとは。しかも何故か訳ありな関係に・・・。)」