本編編

□少女マンガの恋
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「あの…、アタシはユフィ。
ユフィ・キサラギ。よろしくね。」

ユフィ・キサラギは16歳。
強かった故郷を取り戻すため、
ひとり旅に出た。

ユフィの最大の目標は、
マテリアを集める事!
そして強かった故郷を取り戻す事。

ユフィは奇妙な一行の仲間となり、
マテリアだけを目標にして居た。

そして…

(アタシはアイツに出逢った。
本当に最悪の出逢いだった。)

その日、ユフィはクラウドとティファと一緒に神羅屋敷の奥に辿りついた。
真っ暗な棺桶部屋だった。

屋敷の奥からうめき声が聞こえて来たので気になって見に来たのだった。

そこの棺桶から声がしていた。恐る恐るクラウドが棺桶に近づいて声を掛けた。

「悪夢から呼び覚ますのは誰だ?」
それはまるで王家の墓の宝箱に潜むミイラを目覚めさせたかのような声だった。

「だいぶ、うなされていたようだが?」クラウドはそのまま話しかけた。

ユフィは正直苦手だった。
「こっちまで気持ち悪くなる〜」
と悪態をついた。

そしてクラウドがセフィロスのことを話すと、はたまた彼は棺桶に引きこもった。

何があったのかクラウドは聞こうとしたが、ユフィは止めた。
「いいよ!どうせ暗い話だから。行こ行こ!」

正直あんまり関わりたくなかった。

ユフィはくるりと踵を返し、ティファもユフィの方に向かって歩いた。すると男は何やら話し始めた。

「ほら、やっぱり暗〜い!」
ユフィはあきれ顔だった。

そしてまた棺桶に戻ったので、とりあえずその場を後にした。早く離れたかった。なのに!

後ろから声がした。
「お前たちについて行けば、宝条に会えるのか?元タークスと言うことで、何かと役に立てるかもしれない。」

元タークスのヴィンセント・バレンタイン。やはり、ついて来る事になったのだった。

ティファも「急な心がわりね。」と呆れていた。ユフィも暗くて薄気味悪くて変な奴だと思った。

クラウドがあっさり「いいだろう」と言うものだから、ユフィはクラウドにもがっかりしていた。

そんなヴィンセントが仲間になってから、クラウドは仲間を集め、彼を紹介した。


みんなヴィンセントを見て少し気後れをしている。バレットは神羅が嫌いだったから「おい、クラウド元タークスとか、信用出来るのか?」とクラウドに詰め寄る。

「今は神羅とか、タークスとか言ってる場合ではないと思いますんよ。協力して貰えるものは貰うでもかまへんよオッさん…」
ケットシーはクラウドに助け船を出した。

「確かに、元神羅がダメならクラウドだって信用できない事になるよね。」

「確かに…!」

ティファが言うと、続けてレッドが納得。そしてエアリスは言う。

「私はクラウドの決めた事に従うわ。」

すると、ユフィは…

「あの、ヴィンセント?
アタシはユフィ・キサラギだよ。これから、よろしくね。へへへ。」

少し笑顔でヴィンセントに手を差し出した。ユフィにして見れば、マテリアをゲットする為にも、少しは仲良くしておく方が自分の為になると考えていたようだ。

しかし、ヴィンセントは虚ろな顔をして黙っていた。紅い瞳でユフィを見ているのか、見ていないのかさえもわからなかった。

「ほら、レディが手を出してるんだから、握手くらいしなさい!礼儀も知らないの?!」

半ば強引にヴィンセントの手を取り、握手した。

「よろしくね!」

「…」

しかし、ヴィンセントは黙っているだけだった。いや、実際の所は、ヴィンセントはどう答えていいかも、わからなかったのだった。

「んだよ。暗い上に失礼な奴!」

ユフィは呆れ顔で1人宿屋の部屋に戻っていった。
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