長編 〜本当の君を教えて〜

□4話
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山下さんと会議が行われる部屋で
みんなを待つ

名前で呼んでいい、と言われて
思わず断ってしまったから
重〜い空気が流れてる


ガチャ

『あっ、夢華ちゃんじゃん!』

『やった〜』

『なに、ラッキーじゃん♪』


山下さんがいるというだけで
入ってきた人たちは大騒ぎ

「実行委員頑張ろうね〜」


笑顔で1人ずつ対応してるところを見ると
本当にいい人なのかなぁって思うけど

やっぱりその笑顔に違和感を感じる


会議中もニコニコ

発言はするけど、賛成ばっかり


人に好かれようとしてるのが丸わかりで
正直言って苦手なタイプ

「花奈はそれでいい?」


あ、やばい、聞いてなかった

でも聞いてなかったなんて言ったら
また反感買うだろうし

花「うん、大丈夫」


「じゃあ決定♪」


何が決まったのか分からないまま解散

山下さんは
みんなから遊びに行こうと誘われてたけど
全部断ってた


若月さんを待つみたいで
うちも玲香を待つ

だから自然と同じ方向に足は向く


「さっき話聞いてなかったでしょ?笑」


花「ごめんなさい」


「ううん、大丈夫
実行委員が順番に審判するんだけどね
その競技決めててさ」


花「あ〜、なるほど」


「私たちは騎馬戦になったけど
激しいから怪我しないように気をつけて」


そう言って向けられた笑顔

その笑顔、嫌い。


口にはしないけど、心の中で思った
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