短編

□お酒のつまみにキスはいかが?
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キス1人目 獄寺 隼人

・マフィアとは無関係の大学生編
・書いてないけど、二人は恋仲だよ!


―――☆ツナ視点


「「期末プレゼンお疲れ様でしたっ!」」

2人の明るい声が獄寺が住んでいるアパートの一室に響く。期末試験としてグループプレゼンをしたツナ、獄寺、山本の3人。教授が厳しい人で、発表する前から3人共緊張していた。
けれど、彼等のプレゼンはクラスでも受けが良くて教授も満足そうだった。

本当は山本も参加する筈だったこの小さな打ち上げ。彼は家の手伝いがあるらしく来られないそうだ。

「山本も来れたらよかったのにね〜」

残念そうにそうボヤくツナは缶ビールを一口飲む。そんなツナに獄寺は苦笑する。

「家の手伝いとあっちゃあ仕方ないとしか。。。」

中学生の時だったら「あの野郎!沢田さんの誘いを断るなんてっ!!」的な事を言っていただろうに。大人になったものだと1人しみじみするツナは、無意識に獄寺を見つめていた。

そんなツナの視線に気付いたのか、飲んでいた缶ビールを降ろし、困った様な笑顔を向ける。

「どうかしましたんすか?俺、なんか変です?」

そんな獄寺にツナはハッとして、笑いながら首を振る。

「いいや。何でもないよ!ただ、俺たち長い事友達だなーって思って。俺、良い友達持ったよ。こんなに長い付き合いなの山本と獄寺君ぐらい、だ、よ。。。」

言っててなんだか恥ずかしくなったので、コップに注いであった水を一気に飲み干す。けれど、味が水ではない。。。?

「・・・あれ?」

視界が一瞬ぼやけて、頭がフワッとする。

「さっ、沢田さん!それ俺のウォッカです!」

マジか、と思い目を机に向ける。そこにはツナが空にしたコップの隣に、水が入ったコップがある。

空きっ腹に強いアルコール、酔いは一気に回る。これは。。。

「やばい、な。。。」

ボソッと呟く。自分が酔うとどうなるかはわかっている。さて、どうしたものか。オロオロしている獄寺を余所に、1人考えるツナ。

とりあえず、トイレに行って酔いが覚めるのを待とう。そう思い、立とうとするが頭がクラクラする上に、足がおぼつかず、体制を崩す。そんなツナを受け止めて、結果下敷きになる獄寺。

「いってぇ。。。大丈夫ですか!?」

「・・・うん、ごめ、、ん」

この状態が続くとまずい・・・何とか理性を保ちつつ、起き上がろうと両手を床につくと、必然的に獄寺の顔の両側に手が置かれた。

下を見下ろすと獄寺の顔があり、無防備な唇が。。。くちびる、が。。。
何も言わず、ただ相手の唇を見つめる。もう、いっか。ガマンってしない方が良いって聞くし。。。そんな事を思っていると、

「さ、沢田さん。。。?」

何も言わなくなったツナを心配して、不安が覗く口調で話しかける。そんな獄寺が可愛く見えて、口角を上げるツナ。もう完全にお酒が回っている。

「。。。ふふ、心配してくれるの?獄寺君優しーね。」

「え、そりゃあ、愛しの沢田さんに何かあったら。。。」

口調が少し変わっているのは酔っているせいだろうと、ツナの変化をさして気にしない獄寺。照れ臭そうにそういう彼が可愛くて、ちょいと意地悪をしたくなった。

「。。。まだちょっとクラクラするな〜」

こめかみを少し押さえて「ふ〜」と息をこぼして見せると、焦る獄寺。

「あ!お水、飲みますk-」

「お水はいらないかな」

「え、じゃあ。。。お茶?」

「ふふふ、お茶もいーらないっ」

「えぇ。。。じゃあ、えっと・・・」

困る獄寺を覆いかぶさったまま楽しそうに見つめるツナ。困る君も良いけど、そろそろ俺無理かも。

「そんなものより獄寺君のコレ、欲しいな〜」

「え。。。?」

人差し指を相手の唇に軽く乗せて、端から端へ滑らせる。その行為に肩が少し跳ねたのを見て微笑。

「。。。ダメ?」

顔を近ずけて、目を覗き込む。すると、顔がみるみると赤くなっていく。赤面しながら口を金魚みたいにパクパクさせる彼に、普段のクールさは見えない。

「だっ、ダメです!沢田さん、酔ってますよね?」

「ふふふ、酔ってちゃダメなの?それに、そんな顔で言われても説得力な〜い」

「それはっ―んっ。。。っ!?」

口が開いたのを良いことに、舌を入れながら唇を奪う。自身の唇と舌に感じるこの柔らかくて温かい感触。あぁ、これこれ。。。

「っさ、わ、っださ。。。んっ」

抵抗しようとする彼の両手に、自分の指を絡めて阻止する。

「ん〜?」

キスの合間に喋ろうとする彼の声のエロいこと。。。吐息交じりの声程、そそるものはないよね。なんて考えながら返事はするけど、激しいキスはやめない。

「や、やめ―「ない」

一瞬、彼の言葉に言葉を被せるために口を離す。たったそれだけの間でも口が寂しい。
俺はそう思うのに、君は抵抗をやめないんだね。獄寺君・・・なら、その気にさせてあげる。

彼の左手を離し、自由になった右手の指先でゆっくりと彼の体をなぞる。首筋、鎖骨、胸、腹筋・・・獄寺の体が、手を下へ滑らす程敏感に反応する。

「・・・んっ、ふぁっ・・・っ!」

「ふふふ、声我慢してるの?」

微笑をこぼしながら、彼の無防備な首筋に一つ口づけを落とす。

「逆効果、だよ?」

「・・・っぁ!!」

首筋に吸いついてから、甘噛みをすると良い反応を示してくれる。獄寺君は攻め甲斐がある・・・止めていた指先をもう少し下へ滑らせる。が、ズボンのウエストで一旦止める。そして、ゆっくりと服の上からお腹に円を描く。服が指に引っかからない程度に、優しく。。。

獄寺の顔をチラ見してみると、何かに必死で耐えているように目を強く瞑り、指を噛んでいる。
なんか、無理やり犯してるみたい・・・そそる☆

※酔ってます

首筋を舐めながら、指をそっと服の下に入れてお腹に指を這わせると――

「っ―――え・・・?」

世界が一瞬回ったかと思えば、獄寺が自分の上に覆いかぶさっているのが目に入る。一瞬目を見開くが、すぐに細めて微笑む。

「随分と大きくなったね?そ・れ」

何とは言わないが、目線を一瞬下部に向ける。獄寺は顔の赤みを深めながらムッと顔をしかめる。

「・・・あんたのせいっすよ。あんたがあんなことするから。酔ってるから必死で耐えてたのに・・・」

「ふふ、そんな俺を君は今からどうするの?」

ツナの挑発的な態度に生唾を呑んでから、舌なめずりをする。

「これから体に教えてあげますよ」

吐息交じりに言う獄寺に胸が高鳴る綱吉。
今のはちょっと、反則でしょ・・・

「うん、教えて・・・?」

※酔ってるよ!!

両手を首に回しながら上目遣いに首をかしげてやると、獄寺の瞳が欲に染まる。次の瞬間、喉の奥まで火傷しそうな程熱いキスをされる。目がチカチカする程激しいキスをされながら、乱暴にシャツを脱がされて――

「・・・った、ぃっ・・・!?」

首筋をきつく吸われた後、噛まれる。少し離れて、跡が付いていることを確認して満足したのか少し微笑んだ。かと思うと、同じところに再度吸われながら、指に体をなぞられる。

「ん・・・ぁ、っ・・・」

首筋、鎖骨、胸、腹筋・・・体が、指を下へ滑らす程敏感に反応してしまう。ちょっと待って、これって・・・

「同じことをされる気分はどうっすか?」

耳元で低く囁かれ、体がゾクッと震える。赤く染まった顔をフイッと横へ向ける。

「・・・恥ずかしい、です」

ふてくされた子供のような反応をするツナにフッと微笑み、更に耳元で囁く。

「かわいい、綱吉・・・」

目を大きく見開き、顔をさらに赤くさせて学寺の顔を見る。

「えっ?・・・いっ、今!なまぇ――んっ」

言い終える前に熱いキスによって口をふさがれてしまった。この後、明け方まで事に勤しんでいたのは、言うまでもないだろう・・・

――――――――――

いかがでしたでしょうか?
お気に召しましたか?
だったら幸いです♪

さて、次のキスは誰のもの・・・?

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