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□恋とヒミツとせんせーと。
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眠たい、とか、腹減った、とか考えていたら、いつの間にか5時間目が終わっていた。真面目に授業を受けるなんてありえないのが、桐島翔だ。
前はそこそこ真面目だったのにな、と思っていると、親友の真一が話しかけてきた。

「おい、そんな怖い顔すんなよ」

怖い顔?そんな覚えは無いけど…

「別にそのつもりはねーけど…」

「お前、顔怖いんだよ(笑)
ほら、もっと笑って笑って!!」

そう言いながら真一はアイドルのような笑みを浮かべる。
イケメンで笑顔が無駄に似合うのが腹立つ…!

「お前、そんなこと言いにわざわざ来たのかよ…(笑)」

オレは呆れて笑う。

「違う違う、次の授業英語だねって話!せっかくの英語の授業、寝てたままだと可哀想だから(笑)」

…そうだった、今日は英語のある日だった!!
それだけでオレのテンションは最高潮。まあ、見た目はそんなに変わらないんだけど。

「え、英語か…!ありがと、真一!」

「いえいえ〜(笑)
大親友のためですからね」

そう、勉強嫌いなオレが、唯一好きな科目、英語。
英語は何故か中学の頃からずっと得意で、楽しい。
そして、何より、英語の先生。
高月誠先生は英語教師で、授業がとてもわかりやすい。おまけにイケメンで、女子を中心に誰からも人気がある。









______そして、オレは、ずっと前からこの先生のことが好きだ。
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