MAGI

□第1夜
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鳥のさえずりが心地よく聞こえる朝。

重い瞼を上げるとそこには、気持ちよく眠っている紅炎様………ではなく

「………」

「……お、おはようございます」

「あぁ」

「いつから起きていたのですか?」

「さぁな」

私を抱き枕状態にしながら、鼻で笑い、からかっている紅炎様がいた。



これが私達の日常。





「今支度しますから、少し待っていてください」

私は先に起きて、まず自分の身支度から済ませる。

「………」

後ろからの視線が痛い


そして私の着替えが済むと、のそのそと私の方へやってきて、私の床にまでとどいている髪を何も言わず櫛でとき、三つ編みにする。




これがもう一つの私達の日常。

私の大量の髪の毛を難なく綺麗に三つ編みにしてくれる器用さにイライラする……なんて口が裂けても言えないが、それくらい綺麗に編んでくれる。
ありがたい。

それが終わると私は紅炎様の支度に取り掛かる。

紅炎様は、私と契りを交わしてから自分の支度を女官に任せず、私に任せるようになった。



正直かなり嬉しい。

紅炎様の着替えを済ませ、髪をとき、女官に運んできてもらった食事を2人で済ませ、朝議に行く紅炎様を見送る。



「いってらっしゃい」
彼の背中に言葉をかける。



「あぁ」
素っ気ないが、どことなく優しさが含まれている返事をし、廊下を歩いていく。





これが、私達の朝。

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