MAGI
□第2夜
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紅炎が朝議にでてから、私は何をするかと言うと………特に何も無い。。。
ジュダルはマギであると同時に神官とい う位がある。
ちなみに私はマギであると同時に時期皇帝練紅炎の正妻という位置づけなのである。
煌帝国のマギとして、然るべき戦いの時には参戦してもらうが、それ以外は特段何もしなくていいと言われている。
だが、それでは私も手持ち無沙汰であり、私もマギとして何か役に立ちたいと思い、煌帝国全域に結界を張り、外部からの攻撃・襲来を察知し防御できるようにしてある。
まぁ、ジュダルも何かしている訳ではないので別に深く考えることは無いのだけれど……。
今日は何をしようかな………。
いつもなら書庫に行って気になった本を読むのだが、なんだか今日はそういう気分ではない。
私は、煌帝国が一望できる場所に行くことにした。私は何も無いと決まってここに来て煌帝国を眺める。私のお気に入りの場所。
どれくらい眺めていたのだろう。
不意に私の周りに四角い影ができ、視界が暗くなったことに気づいた。
「何してんだよ」
頭上を見ると絨毯に乗ってこちらを覗いているジュダルがいた。
「ジュダル! 煌帝国を眺めてたの。」
そういうとジュダルは絨毯から降り、私の横に座り同じく煌帝国を眺めた。
「いっつも見ててよく飽きねぇよな。」
「まぁね。……そういえば、どこかに行ってたの?」
「いや、暇だからブラブラしてたら、お前を見かけたわけ」
「そっか」
私は再び街を眺めることにした。
横でジュダルがソワソワしているのがわかる。私の顔をチラチラ見てくる。きっと、この状況に飽きているんだろう。
「なぁ、ただ眺めてるだけで何が楽しいんだよ」
「ふふっ」
案の定考えていることが当たったので思わず笑ってしまった。
「何がおかしいんだよ」
「いいえ。なら、どこか楽しい場所に連れて行ってよ」
そういうと、ジュダルは満足そうに立ち上がって絨毯に乗り、私の方に手を差し伸べてきた。
「いいぜ、とびっきりの場所に連れてってやる」
私はニヤリと笑い、差し出されたジュダルの手を握った。