ハイキュー!!
□第6話
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あの緊急ミーティングから数日が経ち、とうとう明日が練習試合の日となった。
放課後、マッキーから一緒に帰ろうと誘いを受けたが私はその誘いを断り、ある場所へと向かった。
『やっぱりね。いると思ったよ』
体育館へ入ると、ネットを挟んで岩ちゃんと徹がバレーをしていた。
「えっ、花!! なんでここに?」
徹が驚いてこっちを向いている間に、岩ちゃんの強烈なスパイクが徹の後頭部にクリーンヒットした。
うわぁ………痛そう。めっちゃいい音したよ。
「痛いよ岩ちゃん! 俺を殺す気?」
徹があまりの痛さにその場にしゃがみ込み悶絶している。
「悪ぃ、つい」
「絶対悪いと思ってないよね?」
涙目になりながら必死に岩ちゃんに訴えている。
『ってか、岩ちゃんが徹に付き合うなんて珍しいね』
「こいつがやろうやろううるせぇんだよ。仕方ねぇから少しだけ付き合ってるだけだ。もうすぐで俺は帰る。」
「えぇ〜まだやろうよ岩ちゃん」
「うるせぇ、オーバーワークだって言ってんだろ」
『そうだよ。あんたオーバーワークすると、いっつも怪我するんだから。明日怪我したとか言ったらマジで怒るよ。………それに、なんで今さら練習する必要があるのよ』
「いやっ、だって、明日飛雄にギャフンと言わせてやろうと思って……」
『はぁ……』
徹も徹なりに色々考えているみたいだけど……
『とにかく、今日はもう終わりにして岩ちゃんと帰ってよ。引きずってでも帰らしてね。』
「言われなくてもわかってる」
そう岩ちゃんに伝えてから、私は体育館を後にした。
なんでここに、か。………小学校から一緒にいるんだもん。嫌でもわかるよ。
あんたが飛雄を意識していること。
そんな徹を理解しているから練習に付き合った岩ちゃんのことも。
きっと2人も気づいているんだろうな。
私があのミーティングが終わってから、ずっとソワソワしていること。
明日。明日になったら、飛雄に会える。