ハイキュー!!
□第7話
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『………だから言ったよね。オーバーワークするなって。』
「……………すいません。」
『飛雄にギャフンと言わせたいとか言ってたくせに、その本人が足をくじいてどうするのよ?』
「……………花怖い」
涙目を浮かべながら徹は言う。
烏野との練習試合当日。
放課後になり体育館へ向かうと、体育館内に重い空気が漂っているのを感じた。
何事かと思い岩ちゃんに聞いたところ、徹が足をくじいたと言うことだった。
予感が当たってしまった……………あれほど言っておいたのに。
しかしなってしまったものはしょうがない。烏野との試合まで時間も無いし、今は足を治すことが第一。
徹曰く、試合に支障がでるような痛みは無いらしいけど、これから大事な時期に突入していくわけだから少しの怪我でも用心しておく必要がある。
大したことのない怪我でも、ほっとけばのちに大変な事になってしまう。そのせいで試合に出られなかった人達を、私は何人も間近で見てきた。
そんなふうにはなってほしくない。
私は座っていた徹の腕を取り、起き上がらせた。
『ほら、早く病院行くよ。今から行けばギリギリ最後、試合に間に合うと思うから。』
「……うん」
「……ってことで、飛雄が戻ってくるまで皆頼んだよ。まぁ、徹がいなくてもなんの問題もないと思うけどね。」
私は部員達を見渡して言うと、新1年生は少し心配な表情を浮かべていたが、金田一やレギュラーメンバー達は平然としていた。
「あぁ、任せておけ。それにこいつがいない方が案外上手くいくかもしれねぇし。」
「それはあるかもな」
「なっ……岩ちゃんとマッキーひどいよ。」
『はいはい、落ち込んでないで行くよ』
岩ちゃん達の頼もしい言葉を聞いて安心した私は、徹を連れて病院へと向かった。