長編小説
□プロローグ
1ページ/1ページ
「はやく!みんなこっち!」
「はぁ、はぁ…」
「ここまで来れば、大丈夫でしょ…」
「もう無理や…」
ある日突然現れた正体不明の人の姿をした化け物により東京は混沌の地と化した。
至る所で爆発が起き、逃げ惑う人は次々と襲われ、その光景は悪夢そのものだった。
「はあ、他のみんなは大丈夫なんかな…」
「大丈夫だよ。きっとちゃんと逃げ切れてるはずだから、私たちも安全な場所探しに行こう」
私と七瀬とさゆりんは外での撮影だったから咄嗟に3人で逃げ出せたけど、他のメンバーの安否はわからない。
もしかしたら、化け物に襲われて家族もメンバーもすでに化け物に…という不安が頭をよぎった。
「なあ、ななたち生き残れるんかな…」
七瀬のその言葉に私は黙ることしか出来なかった。
プロローグ 終