「距離」緑×紫 シリーズ
□距離 after2 緑×紫
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sideれに
「…あり、ちゃん……?」
それはほんとに、一瞬のこと。
あたし、ありちゃんが好きで、好きで…。
つい、ありちゃんに触れたくなっちゃって…、
ぽんっ、って、頭、撫でたら、
ありちゃん、固まっちゃった…。
「え、どしたの、杏果。顔真っ赤」
詩織がいつものごとくケラケラ笑ってるけど、あたし、笑えないよ。
…ね、ありちゃん。
なんでそんなに、顔、真っ赤にしてるの…。
これって、期待しちゃって、いいのかな?
「ふぇっ…、あっ…、ごめん、れに…。ちょっと、びっくりしちゃって…」
「んーん、あたしこそごめん、突然すぎた」
オロオロするありちゃんが可愛くて可愛くて。
やば、あたしほんとに、重症かも…。
「…ね、れに」
「ん?」
「……明日、ひま?」
「ありちゃん明日オフだよね?あたしもオフだよー!」
…じゃ、遊びに、行っていい?
「(わっ…、ありや…すっ…)」
「(夏菜子ちゃんっ…、しーーっ…)」
びっくり、した。
夏菜子が遠くでうひょ顔してて、あーちゃんがそれをどうにか隠してるのも、詩織があたしを見て、行けっ!って口パクしてんのも、全部、時が止まってるみたいで。
「う、うん…っ!もちろん!じゃ、明日の予定、たてよっ…か?」
「うん…、ありがと、れに」
なんなの、これ。
にやけが、おさまんない。