ぐるぐる その1
□言い訳boy
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『ねーねーシノ!明日の夏祭り行こうよー!』
「その返事は出来かねる。なぜならいつ任務が入るかわからないからな」
『だからー。任務があったとしても、終わってからでいいから』
「二人が一緒の時間に終わるとは限らないだろう」
『私待ってるもん。シノが先に終わったら家からムリヤリ連れ出すんだから』
「……だがそういうところは普通カップルでいくところではないか。なぜならナルトやシカマルも彼女と行くと言って……『もおおおおいいいいい!!!もういいもん。シノなんて大嫌い』
「人に簡単に嫌いと言ってはいけない。なぜなら『シノのばかー!もうキバと行くもん』
「……で、俺のところに泣きついて来たわけだ」
『シノってばひどいよ……。人の気も知らないで』
シノと私は幼なじみ。
幼なじみだと思っているのはシノだけで、私は気がついたら彼のことを異性として意識していた。
私は物心ついた頃からイベントがある度に毎回誘っているが、あっけなく断られる。
今回はみんな彼氏と行くっていうからどうしてもシノと行きたくて何度も食い下がったのに、彼はいつも説明口調の言い訳ばかりで……。
つい、嫌いって言っちゃった……。
言い過ぎたかな。
でも、大好きなチョココロネを毎日我慢して折角浴衣も買ったのに、あんな言い方するシノが悪いよね!
キバ「だったらいい加減好きだって言っちゃえばいいのによー」
『言えるわけないよ!また色々言い訳されても困るし……』
キバ「じゃあ今回は諦めるしかねえな。もうじきお前任務に呼ばれるぞ」
『え……』
キバは犬だから、耳がいい。
こんな話をしているけれど、ここは待機所だ。
いつ任務が来てもおかしくない。
キバの予想通り、私は任務に呼ばれた。
『泊まり掛けですか………』
カカ「ちょっと離れた場所へ巻物を届けてほしいのよ。サイが一緒だから予定より早く終わると思うけど」
サイ「早く帰ってこないといのさんに怒られちゃうからね。明日はお祭りだから」
『え、二人いつの間に……』
サイ「マホもシノと行くんでしょ?すぐに向かおう」
『あ……うん………』