ぐるぐる その1
□夢の続きを
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「ほんっっっっっとうにごめん!!!!」
『いえ、アンコ先生、お気になさらないでください。困ったときはお互い様ですよ!』
この状態がしばらく続いているので、アンコ先生の気持ちがラクになるようになるべく笑顔で応えると、ようやく頭を上げてくれた。
アン「そう…?じゃあ今度マホにお礼させてよ」
『ふふ、もちろんです。楽しみにしています』
どうやら今日は、アンコ先生が意中のお相手のイビキさんという方と共通の用事があるようで、残ってしまった仕事を私が引き受けたところだった。
もはやデートともいえるようなその状況を知ってしまっては、協力してあげるほか道はない。
『明日詳しくお話聞かせてくださいね』
アン「うん!行ってきます!」
アカデミーでの事務生活も大分慣れてきた。
私が中忍になりたての頃この里で大きな戦争があり、私は両親から忍の道へ進むことを反対された。だからせめてお世話になったアカデミーへの恩返しがしたいと思い、今はここで事務員として働いている。
アンコ先生は、若いのに特別上忍という位についていて、少々人並み外れた思考の持ち主ではあるが尊敬している先輩だ。
それはプライベートもそうで、アカデミーと自宅を往復しているだけの私にとって彼女の大胆な行動には何度も感心させられた。
絶対に、私に真似できるはずないんだけどね…。
『デートか…』
「…デートがなんだって?」