ぐるぐる その2
□クリスマスの奇跡
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『シカ…マル……?』
「そうだ。俺だよ」
『……おばけ?』
「ムードのないこと言うんじゃねえよ。本物だよ、ほら」
そう言って私の事をきつく抱きしめてくれた。
『く、るしいよ…』
「任務中に戦闘に入って仲間とはぐれちまった。戦闘の影響で記憶喪失になってたんだが、助けてくれた村でのクリスマスツリー点灯式の様子を見て、全部思い出したんだ。里のことも、お前のことも」
『……ばか』
「…ああ。約束破っちまってごめんな。…でも、待っててくれてありがとう」
『っ……(泣)ずっと……待ってたんだからっ…』
「マホ、ずっと好きでいてくれて、ありがとう」
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「マホセンセー、どうせクリスマスは一人だったんだろー?!俺一人でいるの見たもん」
『ふっふっふ…甘いわね、私はちゃーんと彼氏とすごしたんだからね!!』
「はぁ?!ぜったい嘘だ!マボロシだろー?!」
『なんですってえ?!?!』
「……子ども相手にムキになんなよ」
『!!シカマル!』
「これ、卒業試験の資料」
『あ、りがと…』
「お兄ちゃん、もしかしてマホセンセーの彼氏なのか?!」
「そんなものよりもっとすごいぜ?俺はマホ先生の旦那になる男だ」
『!!!///うあっ……』
バタッ
「ぎゃー!!マホ先生が倒れたー!!イルカ先生〜(泣)」
クリスマスには、言葉じゃ言い表せないほどたくさんの夢と思い出と、そして奇跡が詰まってるんだ。
これからも、ずっと…。
―end―