ぐるぐる その2

□サプライズは程々に2
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『ん……あ、れ…』




目を覚ますと、ベッドの横の机に乗ったマグカップ。


触ってみるとまだ少しだけ温かく、先ほどまでここにいたという証となる。





『起こしてくれてもよかったのに…』





最後に彼の姿をちゃんと見たのはいつだろう…






















大きな忍界大戦を終えた。





私も特別上忍として微力ながらも、里の安全をまもり、困難を乗り越えた。







この里の平和は戻り、皆それぞれ新たな道へと進んでいった。





新たな―道。





コンコン





『あ…はい……』







来客を知らせるノックが鳴った。


このノック音は、よく聞くリズム。


顔を思い浮かべながら玄関のドアを開けると、想像通りの人物が困った表情をしたまま立っていた。








「マホサン、どーも。」





『シカマルくん』




「6代目、ここにいるんですよね」





『ううん……少し前に来てたみたいなんだけれど、もういないよ』





「あー…入れ違いか。…ちょっと目を離したスキにいなくなっちまうからな。やらなきゃならないことがたくさんあるのによ」





『…火影邸は、お仕事が大変だね…』





「ま、これも木ノ葉の将来のためッスからね。じゃあ俺は戻ります。もし6代目が来たら戻るように言ってください」





『うん、お疲れ様』





つい昨日まで子供だと思っていたシカマルくんが、こんなにも大きくなってる。






みんな変わっていってる。
















変わらないのは、私だけ。




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